アメリカの大手自動車メーカー、GM=ゼネラル・モーターズは、アメリカとカナダの両政府から受けた金融支援のうち、融資分の残額およそ5400億円を計画より前倒しで返済したことを発表し、経営再建が順調に進んでいることをアピールしました。
GMのウィッテーカー会長は、21日、カンザス州にある工場で会見し、GMが去年6月に経営破たんした際にアメリカとカナダの両政府から受けた金融支援のうち、融資分の残額58億ドル、およそ5400億円を返済したことを明らかにしました。計画よりも2か月前倒しで返済が完了したことになり、ウィッテーカー会長は、経営再建が順調に進んでいることをアピールしました。ただ、融資分の返済を終えたとはいえ、全体の公的支援のおよそ14%にとどまり、残りはすべて政府が引き続き株式として保有しています。一方、同じく去年経営破たんしたクライスラーも、この日、法的管理から出たあと、初めての決算を発表しました。コスト削減に加えてアメリカ国内の販売が改善してきていることなどから、最終損益は1億9700万ドル、およそ183億円の赤字となり、前の四半期よりも赤字幅は大幅に減りました。