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追いつめられた「おおかみ中年」…離党、新党結成へ

講演を終え記者の質問に答える舛添要一前厚労相
講演を終え記者の質問に答える舛添要一前厚労相
Photo By 共同

 自民党執行部を批判してきた舛添要一前厚生労働相(61)が21日、新党結成の意向を表明した。23日に旗揚げを正式発表する方向で、離党届を22日にも提出する。既に複数の議員に新党参加を打診しており、現職国会議員5人の政党要件を確保する見通し。自民党執行部が近く舛添氏に離党を求める方針を固めたことが背景にあるとみられ「党内で“死に体”になるより外に活路を求めたのでは」との見方も出ている。

 離党、新党結成をささやかれながら、態度を保留し続け「おおかみ中年」とも言われた舛添氏がついに動いた。

 21日夜、川崎市での「今の政治を斬る!!」と題した講演会の後、新党結成に関し「今、詰めの作業を行っている」と明言。その上で「新党をつくるにはタイムリミットがある。きちんと行程表を作って、いろいろな政治家と話をしている。5人以上の方と話し、ほとんどの方に賛同をいただいている。当然私が党首になるから“舛添新党”という話だと思う」と説明した。

 関係者によると、既に複数の議員に参加を打診し、自民党と国会会派を組む改革クラブ代表の渡辺秀央、同幹事長の荒井広幸、山内俊夫各参院議員が新党に合流。ほかに自民党の矢野哲朗前参院国対委員長が参加に前向きで、政党要件の国会議員5人を確保する見通し。さらに自民党に19日に離党届を出した小池正勝参院議員も加わる可能性がある。舛添氏と渡辺氏ら改革クラブの3人、矢野氏の計5人は20日、都内での会合で連携を確認、今後の段取りなどを話し合ったもようだ。

 本来、舛添氏は自民党の総裁を目指していた。谷垣禎一総裁の下で自民党が夏の参院選で勝利し、鳩山政権打倒の足掛かりをつかむのは困難として、党執行部の刷新を要求。しかし、谷垣氏らが応じなかったことで不満を強めていた。

 一方、自民党は、15日に党本部で開かれた全議員懇談会で、山本幸三衆院議員が舛添氏に関し「結束を乱すがん細胞は早めに除去すべきだ」、後藤田正純衆院議員が「おおかみ少年というより“おおかみ中年”になり始めている」と述べるなど、除名を含め執行部に厳しい対応を求める意見が相次いだ。

 これを受け、執行部が舛添氏へ離党を求める方針を固めたことが、舛添氏の新党結成の要因になったとみられる。舛添氏をよく知る野党関係者は「舛添氏自身が思ったほど自民党内での支持が広がらなかった。執行部側に外堀を埋められ、このタイミングで離党せざるを得ない状況になった」と指摘した。

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