【東京】サイパン島、ロタ島、テニアン島など14の島からなる北マリアナ連邦の上院議会(9議員)は16日、国防総省と日本国政府に対し、米軍普天間飛行場の移設先の最適地として北マリアナを検討するよう求める誘致決議を全会一致で可決した。4月上旬にテニアン島などを訪問し、同議会と面談した社民党の照屋寛徳沖縄基地問題対策プロジェクトチーム座長が21日、同議会に確認した。
下院議会(20議員)は27日、同様な誘致決議を行う方向で、照屋氏は下院議会の決議後、官邸に対し、内容を報告し、テニアンなどへの移設を本格的に検討するよう重ねて求める。
上院議会の決議では、普天間飛行場の移設先、在沖米海兵隊の移転先について北マリアナは「最適地」とし、「移設を心から歓迎している」と強調。「最適地」とする理由については、(1)東南アジアにおける防衛戦略上、地理的に優位(2)自然環境が豊かで近代施設、娯楽施設も提供でき、在沖米海兵隊員や家族の生活に適している(3)テニアンは1999年、土地の3分の2を国防総省と賃貸契約を結んでいる(4)志願兵の割合が高いなど米軍に対する協力体制ができている―などを挙げた。
照屋氏によれば、下院議会のテノリオ議長は「上院議会と同時に決議する予定だったが上院が先になった。27日に決議する」と連絡があったという。
照屋氏は「北マリアナの皆さんがテニアンへの移設を強く望んでいることの表明だ。より現実的実効性のある案として、真摯(しんし)に受け止め、移設先として本格的に検討してほしい」と話した。
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