2010年4月22日10時59分
男子バスケットボールがプロ野球、サッカーJリーグに続く本格的なプロリーグ創設に向け一歩を踏み出した。企業スポーツから脱し、1976年モントリオール大会を最後に五輪から遠ざかっている競技レベルの向上を目指す。
日本協会は2003年ごろに日本リーグをプロ化する方針を打ち出したが、チームを持つ企業の協力が得られず、話が進まなかった。当時、プロ化に積極的だったクラブチームの新潟や埼玉が、JBLを脱退。05年に6チームでbjリーグを創設した。
今回、協会側がbjとの協力に傾いたのは、bjリーグが来季には16チームに拡大し、無視できない存在になった現状がある。不況による企業スポーツの衰退で、bjのような地域密着のプロリーグでしか生き残れない、と判断した点も見逃せない。折しも今季のJBL覇者は地域密着を前面に出したプロチームのリンク栃木だった。
ただし、実現に向けて課題は多い。
日本協会は新リーグの創設に向けて「チームの地域化、分社化」の原則を打ち出した。チームを宣伝手段や社員の福利厚生と位置づけている企業の中には、難色を示しているところもある。bjにも経営難のチームがあり、協会もbjも「(新リーグに参加しないチームが出ても)それは各チームの判断」と切り捨ても辞さない姿勢だ。麻生会長が言うように「これからがスタート」に他ならない。
■JBL 8チーム
(※はプロチーム)
※北海道、※リンク栃木、日立、トヨタ自動車、東芝、アイシン、三菱電機、パナソニック
■bjリーグ 16チーム
(○は来季から参入)
○秋田、仙台、新潟、富山、埼玉、東京、浜松・東三河、滋賀、京都、大阪、高松、○島根、福岡、大分、○宮崎、琉球