本学准教授の論文に関する報道について
Last Update : 2010-02-01 11:03
平成22年2月1日
学生、教職員の皆様へ
学 長
本学准教授の論文に関する報道について
標記の件について、平成21年6月に本学に対し、平成21年3月に学会誌に掲載された本学海洋科学部の准教授の論文が、(社)日本水産資源保護協会で作成された報告書(平成19年3月)の内容に酷似している旨の通報が寄せられました。
これを受け、本学では、「国立大学法人東京海洋大学における研究活動等に係る不正行為の防止等に関する規則」に基づき、同月、通報の受理を決定するとともに、直ちに研究不正調査委員会を設置し、複数の関係者から事情聴取等を繰り返し行いました。
その結果、同准教授が報告書に関与した形跡があること及び論文には報告書に記載されていない考察が含まれていることから、問題となっている論文の共著者となることを必ずしも否定するものではなく、盗用に当たるとの結論までには至りませんでした。ただし、報告書を参考文献として引用したことが論文に記載されていないことなど、研究者として守るべき規範が守られていないといった不適切な点が認められたため、同准教授及び当該報告書の作成等に関与した海洋科学部教授に対し、平成21年9月に厳重注意を行いました。その後、別の観点から調査の必要性が生じたことから、現在、調査を実施しているところです。
本件につきましては、今回のマスコミによる報道があったことを踏まえ、学生や教職員、社会の皆様へ事実関係をお知らせすることが、混乱を回避する手段と判断したため、公表することとした次第です。
学生の皆さんにおかれましては、本件に動ずることなく普段通り勉学に励んでください。各教員におかれましては、平成19年9月に制定された「国立大学法人東京海洋大学における研究者の行動規範」に則り、このような問題が繰り返されることのないよう、身を引き締めて研究活動等にあたるようお願いします。