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慰安婦問題の解決求め当事者の韓国人女性の証言を聞く集会開催/川崎

2010年4月21日

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 従軍慰安婦問題の解決を求め、当事者だった韓国人女性の証言を聞く集会が20日夜、川崎市高津区の高津市民館で開かれた。この日のために来日した元慰安婦のハルモニ(おばあさん)の姜(カン)日出(イルチュル)さん(83)は、時折声を詰まらせながら「日本が犯した歴史の問題に向き合ってほしい」と訴えた。

 市民団体「川崎から日本軍『慰安婦』問題の解決を求める市民の会」の主催。日韓併合100年の今年、日本政府の誠実な対応を求め各地の自治体が意見書を採択する中、「川崎からも声を上げたい」と企画した。

 姜さんは、1928年に朝鮮半島南東部の慶尚北道で12人兄弟の末っ子として生まれた。姜さんによると、17歳のときに自宅から連行され、約2年間にわたって中国・長春や牡丹江などで被害に遭った。あどけなさが残る少女は「何人もの軍人の相手をさせられた」。逃げ出すこともできず、つらくて涙が止まらなかったという。

 女性として受けた性暴力の傷が癒えることはない。「後世に残すために証言をしたいと思うときもあれば、二度と話したくないという気持ちにかられることもある」。それでも「過去の過ちと向き合わなければ、歴史は繰り返され、自分と同じように被害に遭う女性が出てしまうかもしれない」との思いが、自らを突き動かした。

 現在は、元慰安婦のハルモニが共同生活を送る、ソウル近郊の「ナヌムの家」で暮らす一方、韓国内外で証言活動を続ける。日本政府に対しても「謝罪と損害賠償」と強く求めている。

 戦後65年。戦争を知らない世代は増えるが、姜さんは「過去の事実を隠すことはできない。耳を傾けて、歴史の問題を学んでほしい」と話した。


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