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鳩山首相「辺野古に決めていれば、どんなに楽だったか」

2010年4月21日20時19分

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写真:党首討論で自民党の谷垣禎一総裁の質問に答える鳩山由紀夫首相=21日午後、国会内、飯塚悟撮影党首討論で自民党の谷垣禎一総裁の質問に答える鳩山由紀夫首相=21日午後、国会内、飯塚悟撮影

写真:党首討論で鳩山由紀夫首相に質問する自民党の谷垣禎一総裁=21日午後、国会内、飯塚悟撮影党首討論で鳩山由紀夫首相に質問する自民党の谷垣禎一総裁=21日午後、国会内、飯塚悟撮影

 鳩山由紀夫首相は21日、自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表と、3回目の党首討論に臨んだ。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)について、首相は県外移設を追求する方針を再確認。一方で、「沖縄から遠くに移すことは適当ではない」と述べた。鹿児島県徳之島への移設案が念頭にあるとみられる。今後の交渉で、地元の合意よりも米側との折衝を優先する考えも示唆した。

 論戦は、政権最大の懸案事項になった普天間問題一色に染まった。谷垣氏は、今月中旬の訪米でオバマ米大統領と公式の首脳会談ができなかった首相を「最大の敗者」「ますます愚か」と酷評した米ワシントン・ポスト紙をとりあげて、首相の資質をただした。首相は「私は愚かな総理かもしれない」と認める一方で「(日米合意で移設先とされた)辺野古の工事は進んだか。あとちょっとで普天間が返還できる状況ではなかった」と、自民党政権時代の取り組みを批判した。

 首相は3月31日にあった前回の党首討論で谷垣氏に対し、「腹案はある」と明言していたが、「本命」とされる徳之島の首長への働きかけが不調に終わり、5月末の決着は絶望視されている。首相は昨年12月、移設先の決定を先送りした判断に触れて「もしも辺野古に決めていれば、どんなに楽だったか」と漏らすなど、苦しい立場をにじませる場面が目立った。

 さらに、「地元よりも、まず腹案が米国に理解されるかどうかを水面下でやりとりしないといけない」と述べ、移設先の地元合意を後回しにする可能性を示唆した。

 谷垣氏は「職を賭して5月には解決すると約束してください」と迫ったのに対して、首相は「必ず関係閣僚と協力しながら結論を出す決意を改めて申し上げる」と、自身の進退論は回避。一方で「すべての政策の実現に向けて、職を賭してがんばることは言うまでもない」とも語った。(村松真次)

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