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【静岡】

中国人の子を『日本人』に 浜松東署が偽装結婚で容疑者ら逮捕

2010年4月17日

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 中国籍の男女の間に生まれた男児を日本人男性の子と偽って認知届を出し、結婚する意思なく婚姻届を市役所に提出したとして、浜松東署は電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで、男児を認知した富士市元町の無職田中満(45)、男児の母で中国籍の浜松市中区寺島町、無職曹玉輝(34)、2人を仲介したとみられる同区上浅田の飲食業手伝い芝山早智子(42)の3容疑者を逮捕した。

 また、入管難民法違反(不法残留)の疑いで、曹容疑者と同居していた男児の父で中国籍の無職金元吉容疑者(28)を逮捕した。

 2008年12月に「日本人と外国人の父母の間に生まれた子は、結婚していなくても認知の届け出により日本国籍を取得できる」と改正された国籍法を悪用し、子に日本国籍を取得させようとブローカーが暗躍したとみられるケース。

 同署は、虚偽の届け出をした同法違反での立件も視野に捜査している。

 逮捕容疑では、田中、曹の両容疑者は昨年4月14日、富士市永田町の富士市役所で、曹、金の両容疑者の間に生まれた男児を認知する届け出と、両容疑者のうその婚姻届を出したとされる。芝山容疑者は2人を仲介したとされる。

 同署によると、曹、金の容疑者はともに短期滞在資格で別々に来日。来日後、男児をもうけて内縁関係にあった。芝山容疑者が知人の田中容疑者を2人に紹介。男児は外国人登録されていない状態だった。

 同署は曹、金両容疑者が日本国籍の子の養育者として、在留資格を得る目的だったとみている。今後、法務局への虚偽申請の有無などを調べる。

 改正国籍法違反で立件されれば全国3例目。中国籍の父母の子が利用されたケースでは全国初とみられる。

 

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