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【スポーツ】

サマランチ前IOC会長が死去 五輪商業化を推進 

2010年4月21日 23時34分

 1998年2月、長野冬季五輪開会式であいさつするIOCのサマランチ会長=長野市

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 【バルセロナ共同】五輪の商業化とプロ選手への門戸開放を推進した国際オリンピック委員会(IOC)のフアン・アントニオ・サマランチ前会長が21日午後1時25分(日本時間同8時25分)、スペイン・バルセロナの病院で心臓、呼吸機能不全のために死去した。89歳だった。18日に入院、集中治療室(ICU)で治療を受けていた。

 バルセロナ出身。1966年にIOC委員となり、スペインの駐ソ連大使だった80年に第7代IOC会長に就任した。21年間、会長を務め、2001年7月に退任して終身名誉会長となった。

 五輪にスポンサー制度を定着させるとともに、テレビ放送権料の高騰によって巨額の資金を獲得し、IOCの財政基盤を確立した。五輪を「最高の選手による最高の競技会」にする目標を掲げ、バスケットボールやアイスホッケーなどでプロ選手出場の道を開いた。

 80年モスクワ五輪での西側諸国、84年ロサンゼルス五輪での東側諸国のボイコット合戦を教訓に、各国首脳と積極的に会談を重ねた。国連とも協調し、紛争国に対して「五輪休戦」を呼び掛けるなどIOCの政治的安定に努力した。

 

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