「殺していない」と容疑者　タンク殺人、拘置理由開示

　滋賀県米原市の汚泥タンクで会社員小川典子さん（２８）が窒息死した事件で、殺人容疑で逮捕された職場の上司森田繁成容疑者（４０）＝同市＝の拘置理由開示の手続きが３日、大津地裁（河本寿一裁判官）で行われた。

　河本裁判官は「証拠隠滅や逃亡の恐れがある」と拘置理由を説明。森田容疑者は「小川さんを殺していません。取り調べで脅かされたり侮辱されたりしている」と述べた。

　弁護人は閉廷後「森田容疑者を犯人とする根拠が不明確だ。小川さんとは交際していたが、トラブルは一切なかった」と話した。小川さんが行方不明になった６月１０日以降、森田容疑者が会っていたかどうかについては明らかにしなかった。

　森田容疑者は、６月１０日から１２日までの間、小川さんの頭を殴打し、米原市の山中にある汚泥タンクに投げ込んで窒息死させたとして逮捕された。死亡推定時刻は１１日午後８時ごろとされる。