「ニッポンの聖域」

ニッポンの聖域

2010年4月21日(水)

「日教組」ってイメージ悪い?

執行委員長が激白「それは校長がだらしないから」

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 ―― 学校教育法を所管する文科省に聞けば、それは「下限」だと言っています。

 今はね。(以前から)変えてきているんです、だんだんと。いいですよ、それで。

標準を下回ったら法律違反とかになるんですか

 ―― どれで?

 文科(省)の考えで、いいですよ。でも、980コマに対してどれだけ短いんですか。500コマとか600コマとかではないでしょ。

 ―― 900コマに満たない例もあると聞きます。

 でしょう。まあ、それでも1割だったら小さくはないか…。でも、標準を下回ったら法律違反とかになるんですか。

 ―― 公立学校の設置者であり、学校全体を管理する教育委員会が指導しているはず、と文科省は言います。一方で、教育委員会が、そもそも実態を正確に把握しているかどうか、という問題もあるようです。

 でも、授業時間が短いからって、それで例えば(全国)学力テストの水準が低いわけではないでしょ。

 ―― 下位に位置します。

 そう…。

愛国心を強制しないで

 ―― ところで、先ほど委員長がおっしゃるように、どうして日教組のイメージは良くないんでしょう。

 不徳のいたすところです。それは冗談としても、カタカナで「ニッキョウソ」ってなると良くないよね、印象が。愛国心などを巡る過去の色んなことも無関係ではないかもしれない。

 ただ、この愛国心を強制するなって言いたいですね。この組織だって、「日本教職員組合」と「日本」が付いているんですよ。しかし付いているからって、日本に固執することとは別だから。

 ―― 自分の国を大切に思うのは、よくないことですか?

 なんで日本だけを愛さなきゃいけないの。今はグローバルな時代だって。日経新聞だって、いつもそう書いてるじゃない。そうした時代の中で、じゃあなぜ日本だけを大切にするの。大相撲で、朝青龍や把瑠都(バルト)は土俵に上がるな、ということ。

 ―― もちろん上がっていいと考える方が多いでしょう。がんばって、実績を残したわけですから。むしろ、彼らに勝てない不甲斐なさを感じ、「もっと、がんばれ」と応援する気持ちを持つ人がいてもおかしくない。

 日本が大事だと言うなら、中国とか東南アジアなんかに日本企業は工場を作らずに、日本に作りなさいよ。理屈の上ではそうなってくる。



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少子高齢化や多額の政府債務残高といった難問揃いの日本。「聖域」としてこれまであえて手を触れなかった領域にこそ、我が国成長の源泉があるのではないか。そんな問題意識から成るシリーズです。一歩前に進むためのヒントを探していきます。

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