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自立更生促進センター構想自立更生促進センター構想とは,保護観察所に宿泊施設を整備して,主に刑務所を仮釈放になった人を一定期間受け入れ,そこに宿泊させながら,専門家である保護観察官が直接,犯罪を繰り返さないようにしっかりと指導,監督することにより,確実な更生と円滑な社会復帰につなげていこうというものです。 目的主に刑務所から出所した受刑者や少年院から仮退院した少年の円滑な社会復帰・再犯防止を実現し,安全・安心な国づくり・地域づくりを推進しようとするものです。 犯罪をして刑務所に入った人も,刑期が終われば必ず社会に帰ってきます。こうした人たちが,二度と犯罪をすることなく,確実に更生することは,社会の安全にとても重要なことです。 ところで,刑務所を出ても,頼るべき親族や知人がなく,仕事もない中で,すぐに自分一人の力で生活しながら更生することは,決して容易なことではありません。こうした人たちを確実に更生できるようにするためには,刑務所からの釈放と同時に国が手を離し,いきなり一人で社会に戻すのではなく,出所後も一定期間,国の専門機関の監督下に置き,犯罪とは縁のない健全な社会生活を送れるよう,指導や援助をしていくことが必要です。 しかしながら,裁判で言い渡された刑期が終われば,国の監督下に置いてその人の自由を制約することはできません。そこで,刑務所内での成績が良好で,更生意欲が認められる人については,刑期が終わる前に刑務所から仮に釈放し,刑期が終わるまでの間,一般社会の中で国の監督下に置きながら,必要な指導や社会復帰の支援をする仮釈放と保護観察という制度があります。 仮釈放を許された人は,刑期が終わるまでの間,国の機関である保護観察所による保護観察に付され,定められた約束事を守りながら,指導や監督などを受けなければなりません。これが,刑務所での管理された生活と一般社会での自由な生活のいわば中間段階になります。約束事を破れば,刑務所に戻されることもあります。 仮釈放は,出所後の生活の場が用意されていなければ認められません。親族のもとや民間の更生保護施設などで受け入れてもらえる人は仮釈放の見込みがあります。しかし,受け入れ先がどこにもない人は,たとえ刑務所内で努力し,成績が良好であったとしても,仮釈放されず,結局,最後まで刑務所にいて,保護観察という中間段階を経ることなく,刑期終了と同時にいきなり一般社会に委ねられてしまうという実情があります。 自立更生促進センター構想は,こうした現状を改めるため,国がそうした人の受皿になり,その確実な立ち直りと将来の犯罪の防止,ひいては社会の安全・安心の確保を図っていこうとするものです。 構想の概要この構想は,民間の更生保護施設では受入困難な刑務所出所者等を受け入れ,保護観察所による24時間365日の指導監督体制の下,一時的な宿泊場所を提供するとともに,特に強化された指導監督と手厚い就労支援を行うことにより,これまで十分な社会内処遇を行うことができなかった刑務所出所者等の改善更生を助け,再犯を防止し,安全・安心な国づくりを推進することを目的とするものです。 このうち,特定の問題性に応じた重点的・専門的な社会内処遇を実施するものは,「自立更生促進センター」と呼び,主として農業等の職業訓練を行うものを「就業支援センター」と呼んでいます。 自立更生促進センターとは?刑務所内での成績が良好であるのに,現状では適切な受け入れ先を確保できない者を自立更生促進センターに仮釈放して入所させます。仮釈放中は,保護観察に付されます。 福島自立更生促進センター(福島保護観察所に附設された宿泊施設)は,平成20年7月に完成しました。 また,北九州自立更生促進センター(福岡保護観察所北九州支部に附設された宿泊施設)は,平成21年6月に完成し,運用を開始しています。 沼田町就業支援センターとは?少年院から仮退院し,保護観察を受けている少年が,農業について学びながら自立を目指すための宿泊施設です。入所中の少年は沼田町が運営する実習農場において,専門指導員による訓練を受けながら,実習期間(約1年)を過ごします。保護観察官が生活を共にして,きめ細かく指導助言し,改善更生を助けます。 沼田町ってどこ?沼田町は,北海道のほぼ中央,旭川市の北西にあります。 一日の生活少年たちは,朝(午前8時ころ)から夕方(午後5時ころ)まで,週5日にわたって実習を受けています。花,野菜,シイタケ等の栽培,肉牛肥育を実際に行い,農業に関する知識や技能を身に付けています。 シイタケを収穫するだけでなく,収穫したシイタケを大きさで仕分けしたり,パック詰めしたりして出荷することも,少年たちの大切な仕事です。 茨城就業支援センターとは?茨城就業支援センターは,水戸保護観察所ひたちなか駐在官事務所に附設された宿泊施設です。将来農業に就く意欲がある刑務所仮釈放者や満期釈放者を中心に受け入れ,入所者に対して,厚生労働省から農業者への委託により,農業に関する職業訓練(約6か月)を行います。さらに,保護観察官が生活を共にして,きめ細かく指導助言し,改善更生を助けます。 茨城就業支援センターでの一日の生活訓練は,学科88時間,実技780時間で,入所者は,朝(午前8時ころ)から夕方(午後4時ころ)まで,週5日間,訓練先まで通い,ナス,ショウガ,大根,カブ等の播種や収穫を実際に行い,農業に関する知識や技能を身に付けています。 〔写真はイメージです〕
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