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仙谷国家戦略相:衆参同日選発言、再釈明 広がる波紋 批判、閣内からも

 夏の衆参同日選の可能性に言及した仙谷由人国家戦略担当相の発言が、鳩山政権内に波紋を広げている。仙谷氏は20日の閣議後会見で改めて本意ではないと釈明したが、閣内からは「選挙を知らない人が言うことだ。可能性は1%もない」(赤松広隆農相)などと批判が相次いだ。米軍普天間飛行場の移設問題のもたつきもあって内閣支持率が急落する中、首相退陣を前提にした同日選発言は、首相の求心力低下に拍車をかけている。

 「(衆院)解散が国家戦略とは思わない」。直嶋正行経済産業相は20日の閣議後会見で、仙谷氏の担務を強調しながら苦言を呈した。仙谷氏に近い枝野幸男行政刷新担当相も、「(首相退陣の)仮定が成り立った以降のことを話したりしない方がいい」と指摘せざるを得なかった。

 仙谷氏は16日に収録されたTBSの番組で、参院選前に首相が退陣した場合の対応を問われ、ダブル選挙に言及したが、発言は首相が交代した際は衆院選で民意を問うべきだ、との原則論を語ったものだ。

 ただ、支持率下落にあえぐ鳩山政権に、もはや仙谷氏の発言を聞き流す余裕はない。中井洽国家公安委員長は「与党慣れしていない。閣僚が首相の進退や解散に触れることはタブーということが染み込んでいない」と批判した。各閣僚の反発は、下り坂に入った政権の現状を際立たせている。【西田進一郎】

毎日新聞 2010年4月21日 東京朝刊

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