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英国も全空港再開…欧州の大混乱、正常化に

20日、ロンドン・ヒースロー空港で、運航再開を喜ぶ親子=松本剛撮影

 【ロンドン=是枝智】アイスランドの火山噴火の影響で、全面閉鎖していた欧州最大のハブ(拠点)、ロンドン・ヒースローなど、英国のすべての空港が20日午後10時(日本時間21日午前6時)から旅客便の発着を再開した。

 ヒースロー空港の再開は閉鎖した15日以来。仏シャルル・ドゴール、独フランクフルト、オランダ・スキポールの各空港は20日夕までに再開している。欧州4大空港すべてが閉鎖を解除したことで、欧州の空の大混乱は正常化に向かうことになった。

 英航空当局は当初、少なくとも21日午前1時まで閉鎖するとしていたが、20日夜、「安全性に問題ない」として一転、再開を決めた。

 英航空最大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は、まず、アジアや北米などからの長距離便28便を、ヒースロー空港や近くのガトウィック空港に順次着陸させている。ヒースローからの出発便は21日午前6時半(日本時間同午後2時半)からになる見通しだ。

 コペンハーゲン空港も21日午前2時(同午前9時)からの再開を決定。シャルル・ドゴール空港などでは、すでに長距離便を中心に発着が始まった。ただ、ダイヤは大幅に乱れており、BAなどによると、通常の運航状況に戻るには数日から数週間かかりそうだ。

 混乱を引き起こしたエイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山噴火について、アイスランドの当局者は「噴火活動が弱まったとの報告を受けている」と述べた。ロイター通信が20日、報じた。噴煙は低くなったが、アイスランド気象庁によると、上空では欧州大陸方向への風が強く、「(航空便発着の正常化について)予測は難しい」という。

 しかし、国際民間航空機関(ICAO、本部・モントリオール)のロベルト・ゴンザレス理事会議長は20日、ニューヨークで、欧州での運航について「安全だ。保証できる」と断言した。

2010年4月21日11時43分  読売新聞)
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