拉致問題についての反省と私の思い。(2003年3月)
去年9月の日朝国交正常化交渉のなか明らかになった日本人拉致問題は、北朝鮮(共和国)国家による犯罪として大きな衝撃を与え、日本世論に怒りと悲しみを生みました。
私の所属している社民党は、長年朝鮮労働党と友党関係にあり、交流を重ねてきました。その交流のなかで、拉致問題に対し充分な取り組みがされずにきたことが、今回大きな批判を受けました。
私は率直に社民党として、拉致問題を人権問題として取り組めなかったことは反省すべきことだと考えます。また友党関係といいながら、北朝鮮との交流のなかで、お互い耳の痛いことを言い合える関係が築けてきたのかが問われているとも考えます。
拉致問題については、北朝鮮との交流のなかで何度か交渉のテーブルにのせましたが、否定され続けてきました。労働党に対し、この点での抗議を去年送りましたが返答はなく、現在党交流は凍結されています。
社民党に社会主義体制に対する幻想がなかったのか。私は、右の偏狭なナショナリズムが従軍慰安婦を認めないように、左の狭さとして拉致問題への取り組みが遅れたことを反省すべきだと思います。
こうした率直な反省がすぐに社民党本部より出されず、対応が遅れたことは所属するものとして残念であり、申し訳なく思います。
ただ、社民党が社会党以来、韓国の民主化闘争を支援し、国内では在日コリアンの人権問題に関わってきた歴史は、大切にしてきたいと考えます。
朝鮮総連との関係も、金総書記を支援するためのものではなく、日本社会の在日コリアンの教育や人権を守るために必要だからです。
私たちが願う社会は違いを認め合う共生社会であり、そのためにも、今北朝鮮拉致報道により、民族差別が正当化されることにははっきりと反対の声を挙げていきたいです。
また北朝鮮を一方的に擁護することも、非難することも違う、問題のある相手と分かった上で、今後日朝国交を開いていくことが求められていると思います。そのためにイラクに市民活動家が人間の盾として入国するように、今まで北朝鮮と交流をしてきた社民党の議員など超党派でピースラインを組んで、北朝鮮との交渉にいくべきではないかと考えています。
口で平和を唱えるだけでなく行動して平和を作るために、平和勢力はいまこそがんばるときだと思います。
※みなさんの意見を、ぜひとも長崎におよせください。
→ 長崎由美子に一言!
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