中国・朝鮮の闘う民衆に連帯して――都革新・長谷川代表のアピール
05年4月13日 中国・朝鮮の闘う民衆に連帯して――都革新・長谷川代表のアピール

連帯の闘いを訴え、とりわけ「つくる会」教科書の採択阻止を訴える都革新の長谷川代表(4月13日
杉並区役所前)
区役所で働く労働者の皆さん、都政を革新する会・代表の長谷川です。いま、けしば・新城両議員、北島事務局長、そして阿佐谷にお住まいで介護と福祉を要求する杉並住民の会・代表の八木ヶ谷さんという、それこそ戦争を体験してこられた方の訴えがありました。
私たちは4月9日以来の、中国各地での、とりわけ若い世代の方たちを中心にした猛烈な反日闘争、デモ(*都革新のビラ05/04/11参照)、それから中国に進出している日本の企業に対する不買運動、それから韓国の人々の怒りは全く当然のことであり、反日闘争は正しい闘争だ、そのように皆さんに訴えたい。今、マスコミや政府はあの中国の民衆のデモンストレーションに対してさまざまな悪罵(あくば)を投げかけています。
小泉首相も、「損害賠償を要求する」とか「押さえないのは中国政府の責任だ」とか言っています。しかし、皆さん、日本に対する中国民衆の怒りは、中国政府の抑制を超えて、中国政府に対してさえ怒りが向けられているのであります。
原因は非常に明白です。日本の側にあります。なによりも中国領土である釣魚台(「尖閣諸島」)という島を、教科書検定という形をとって日本の領土だと宣言したことです。そして同じように、韓国の領土であります独島(「竹島」)についても「韓国が不法に占拠している」というとんでもない言いがかりをつけ、日本の領土だと宣言しました。(*コスモス号外05/04版参照)他国の領土を日本の領土だと宣言してそれを強引に押し出していくそのやり方は、すでに侵略が始まっているということであります。
私たち日本の労働者市民も、中国の、そして韓国の人々の怒りをしっかりと受けとめて、日本政府に対して猛然と闘いを巻き起こさなければなりません。
皆さん、4月2日に出された、この独島(「竹島」)に対する領有宣言は、今申し上げましたように侵略の始まりであります。しかも現実の政治の動きを見てください。今朝の『朝日新聞』の一面トップは、アメリカの第一軍団司令部の座間基地への移転をついに日本の政府が了承したという報道をおこなっています。アメリカの最大の軍隊=太平洋軍の中での最大の軍隊を指揮していく第1軍団司令部、それが東京のお隣の神奈川県にやってくるんです。ブッシュ大統領は年頭以来、北朝鮮や中国に対する戦争をにらんで、そのための体制を着々と整えつつあります。
皆さんもトランスフォーメーション、米軍の再編計画、これをご存じだと思いますが、この再編こそ中国との戦争をにらんだ再編なのです。そして小泉内閣は、全面的にこのアメリカ軍の戦争体勢に日本の自衛隊を組み込む、そして海外派兵、さらにはいわゆる集団自衛権の行使をやるために、財界をあげて憲法9条を変える、とそのように言っているのです。
そういう動きと同時に、東京都の石原知事(*「倒せ ファシスト石原」参照)は、この年頭から激しい勢いで戦争を挑発しています。2月のはじめには、じつに許しがたい発言ですが、「釣魚台をめぐって中国と戦争を起こせ」とまで言っています。(*コスモス号外05/04版参照)
たんに発言するだけではない。彼は強大な都知事という権力を使って、戦前の侵略戦争のシンボルである「日の丸・君が代」を東京の学校に押しつけてまいりました。狙いは、言うまでもなく戦争を担える日本人をつくれということであります。そしてそういう教育をおこなえということであります。従わなければ処分をする。本当に許しがたい石原知事のやり方です。中国や韓国の人たちがそれを聞いたらどう思うでしょうか。「ふざけるな、絶対に許せない」と思うのは当然でしょう。
日本は、第2次大戦で軍民あわせて300万人もの命を失いましたが、他方アジアで2000万人以上におよぶ人々を虐殺しました。朝鮮・中国・台湾、そのほかアジアの各地でさまざまな侵略・占領行為をおこないました。その反省もなしに今再び、中国や北朝鮮を相手に戦争をやる体勢をつくれ、いや戦争を起こせと叫んでいる政治家が日本にいる、これが堂々と都知事としてのさばっている。許せるはずはありません。
私たち日本の労働者人民は、中国の人々以上の怒りをもってこの体制をうち倒すために闘いに立ち上がらなければならない、そういう時に今、来ているのであります。
みなさん、都政を革新する会は、それこそ決意を新たにして、戦後60年の今年、戦争を推進しようとする小泉首相や奥田・日本経団連会長、石原東京都知事(*「倒せ ファシスト石原」参照)に対して皆さんとともに闘います。そしてそこにつけ加えなければいけないのは、山田区長(コスモス号外05/04版参照)であります。
山田区長はそれこそ石原東京都知事と手を組んで、この23区のなかで、東京のなかで、いわゆる「つくる会」教科書を導入する先頭に立っています。中国の人々は、「かつての戦争を正しい戦争だという教科書がある。そして子どもたちや青年にそのことを教え込もうとしている。もう一度日本は戦争をやろうとしている」――こういう現実に対して激しい怒りを爆発させているわけであります。
その教科書を山田区長はこの8月までに杉並の教育委員会に採択させて、皆さんの子供さんたちに使わせようとしているんです。今お配りしているチラシ、その歴史教科書の中身を少し抜粋して載せてあります。この教科書は一行読むたびに腹が立ってならないような代物です。絶対に山田区長にこの教科書を採択させてはならない。
都政を革新する会は、すべての心ある区民の皆さんに心から訴えたい。再び侵略戦争をおこすためにかつての戦争を賛美し、「アジア解放の戦争だ」などと言いくるめる教科書、これを皆さんの子どもさんたちに使わせようという策動を絶対に阻みましょう。私は、この2005年の闘いの決意を訴え、ともに闘うことを訴えて都政を革新する会からの呼びかけとしたいと思います。
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鼎談 斎藤貴男(ジャーナリスト)*西川重則(平和遺族会全国連絡会代表)*長谷川ひでのり(元東京都議会議員)
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