ボクシングの元WBC世界ライト級王者、エドウィン・バレロ容疑者(28)=ベネズエラ=が19日未明、同国カラボボ州内の拘置施設の独房で首をつって自殺した。同容疑者は18日、同州バレンシアのホテルで妻(24)を殺害したとして殺人容疑で逮捕されていた。
自分が着ていた服を独房の鉄棒に巻き付けるなどして自殺。ほかの収容者が見つけて通報したが、救命できなかったという。遺体は州内の検視施設に運ばれた。
同容疑者は18日早朝、宿泊先のホテルの受付で妻を殺害したなどと告げ、駆け付けた警察が室内で妻の遺体を発見、数カ所に刺し傷があった。先月、妻に暴力を加えた疑いで一時身柄を拘束され、最近はアルコール依存症の治療を受けていたとされる。
バレロ容疑者は05年から08年まで帝拳ジムの契約選手として活躍。日本では5度リングに上がり、当時、WBA世界Sフェザー級王者として、07年5月に本望信人(角海老宝石)、08年6月には嶋田雄大(ヨネクラ)の挑戦をともにTKOで退けた。
今年2月にはWBC世界ライト級王座を獲得し、2度の防衛に成功。3階級制覇を狙うため王座を返上していた。通算27戦全勝全KOで、デビューから18連続1回KOの世界記録を持っている。
(2010年4月20日)