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3D映像の安全指針発表…TV・ソフトメーカー

 臨場感あふれる映像が視聴できる3D(3次元)対応テレビが国内で本格販売されるのを前に、電機メーカーや放送局などが19日、3D映像を安全に楽しむための指針を発表した。

 見方が悪かったり、3D映像が極端だと、目が疲れたり視聴者の気分が悪くなったりする可能性もある。テレビメーカーやソフトメーカーなどは、3Dの安全な楽しみ方を製品の説明書などに記すなどし、販売を加速させる方向だ。

 電機各社が発売する3Dテレビなどは、専用メガネをかけて視聴するのが一般的だ。

 3D映像は、専用メガネなしでは二重に大きくずれて見える。専用メガネのレンズは、右目と左目が1秒間に60回ずつ、交互に見えたり見えなくなったりする。交互に見える左右の映像が大きくずれているため、視聴者は奥行きがあると「錯覚」するのを利用している。

 指針では、3D映像は正面で見ることが望ましいと明言している。斜めからや、寝ころんで見ると、左右の目に映る映像のひずみが大きくなり、目の疲れが激しくなるからだ。ひどい場合には乗り物酔いに似た状態になるという。

 視力の発達段階にある幼児らが見る場合は、長時間の視聴で視力が悪くならないよう、「視聴時間の制限をするのが望ましい」と明言している。

 一方、テレビ局や映画会社など制作サイドに対しても、「快適な範囲を超えた飛び出し映像の多用は避けるべきだ」と指摘している。

 電機業界は、23日にパナソニックが3Dテレビを発売するほか、ゲーム機やパソコン、DVDソフトなどでも3D対応への買い替えが期待されている。今回の指針の策定は、発売前に視聴者が注意すべき点を周知させ、普及に水を差されないようにする狙いがありそうだ。

2010年4月20日  読売新聞)
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