北沢俊美防衛相は20日の閣議後の記者会見で、沖縄の米軍普天間基地の移設先として鹿児島県・徳之島が候補に挙がっていることについて「仮に徳之島でお願いするとなれば今の状況はなかなか厳しい」と述べた。同島への移設案に関しては地元で大規模な反対集会が開かれ、移設反対決議が採択されたほか、民主党の鹿児島県選出の国会議員らが白紙撤回を申し入れている。
防衛相は同日午前の参院外交防衛委員会で、普天間基地の移設問題について「最大の努力をするが、相手のいることなので5月末に完全決着できるかは私の立場で申し上げられない」と述べ、鳩山由紀夫首相が決着を目指す5月末以降も、米国や受け入れ先自治体との交渉が続く可能性を示唆した。自民党の山本一太氏への答弁。
首相は同日午前、普天間基地の移設問題について「とにかく5月末までにこの問題を決着すると申し上げているわけだから、その決意を持ってやるのみだ」と述べ、来月末までに決着する考えを改めて強調した。首相公邸前で記者団に語った。
前原誠司国土交通相は記者会見で「普天間に代表される民主党政権の約束の実行状況に対する懐疑が、国民の不満や不信感を増幅している」と指摘。移設先の政府案に関しては「そう遠くない時期に政府としての明確な方針が示される」と述べた。
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