哨戒艦沈没:捜索海域を2倍に拡大

船首の引き揚げには予想以上に時間が

 韓国軍当局は18日、哨戒艦「天安」沈没の原因を明らかにする決定的な「物証」を見つけるため、捜索の範囲を2倍以上に広げた。また、天安が最初に爆発した地点だけでなく、艦首が流れ着いた地点に至るまで、あらゆる海底地形や残骸を21日までに撮影することにした。

 韓国軍関係者は、「回収した残骸や浮遊物は80種類以上、183点に上るが、魚雷や機雷などの破片は見つけ出すことができなかった。現在、捜索の範囲をさらに広げ、作業を続けている」と述べた。

 韓国軍当局による物証の捜索活動は、二重三重の態勢で進められている。最も重点を置いているのは、天安が最初に爆発、沈没した地点を中心とした周辺海域での捜索作業だ。縦横500メートルの海域を対象に、3200トンクラスの潜水艦救助艇「清海鎮」を投入し、無人探査艇「ヘミレ」や、海洋調査船「チャンモク」で海底などで捜索活動を行っている。

 軍関係者は「現在投入された戦力で全海域を詳しく調べても成果が出ない場合には、底引網漁船で海底の残骸をすべて回収する。ただし、漁場が破壊される可能性もあるため、漁業関係者らと協議を行いながら作業を進めたい」と述べた。

 船首部分の引き揚げに関しては、現在最終となる4本目のチェーン設置作業を行っているが、引き揚げが完了するまでは数々の困難が予想されている。軍関係者は、「船首は船尾に比べて船体の強度が弱いため、横に傾いている船体を立てて引き揚げる際に、船体が破損する可能性がある。また重心も上方にあるため、引き揚げる際に再び転覆する可能性もある」と述べた。

張一鉉(チャン・イルヒョン)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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