社会

日本生態学会が中電に工事中断を要望
(山口県)
上関原子力発電所の建設計画を進める中国電力に対して日本生態学会は19日、すべての工事を一時中断し予定地周辺海域の公正な調査を行うよう要望した。日本生態学会は上関町長島の上関原発建設予定地周辺を瀬戸内海における生物多様性を示す貴重な場所であるとして環境の保全と科学的な環境影響評価を実施するよう過去8度、中国電力や監督官庁に対して要望を行ってきた。しかしこれまでの要望は聞き入れないまま工事が進んでいる一方、最近になってカンムリウミスズメなど希少種の生息が確認されている。日本生態学会はこのままでは生態系が著しく損なわれる恐れがあるとして原発建設に関わるすべての工事を一時中断し環境省主導の公正な調査の実施に協力することや上関原発計画の是非を再検討することを要望した。要望に対して中国電力は「環境省の調査内容が明らかでなく現段階で回答できない」とし原発計画については「経営の最重要課題として今後も建設を進めていく」と回答した。
[ 4/19 17:38 山口放送]