米軍普天間飛行場移設問題を巡り、平野博文官房長官が19日、鳩山由紀夫首相の移設候補地訪問の可能性に言及したことについて、候補地に挙がる鹿児島県・徳之島3町のうち大久(おおひさ)幸助・天城町長と大久保明・伊仙町長は、仮に鳩山首相が来訪しても面会を拒否する意向を示した。
大久町長は「移設反対の民意があり、会うわけにはいかない。もう反対の火は消せない」と面会意思がないことを強調。大久保町長も「18日の集会に1万5000人も集まった。これほど強い民意はない。会う必要はないし、会っても結論は変わらない」と語った。
高岡秀規・徳之島町長は面会については態度を保留したが「民意は反対とはっきりしている」と、徳之島移設断念を政府に求める。
また反対派の「徳之島の自然と平和を考える会」の椛山幸栄(かばやまこうえい)会長は「集会では最大の反対意思を表明した。その意思を貫き、町長を支えていく」と話した。【村尾哲】
毎日新聞 2010年4月20日 東京朝刊