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【プロ野球】

金本連続フルイニング出場 1492試合でついに止まった

2010年4月19日 紙面から

横浜−阪神 8回表2死二塁、二ゴロに倒れ悔しがる代打金本(七森祐也撮影)=横浜スタジアムで

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◆阪神8−4横浜

 アニキが、ついに休んだ。阪神の金本知憲外野手(42)が18日の横浜5回戦(横浜)で先発メンバーから外れ、1999年から続いていた連続試合フルイニング出場の記録が1492試合(1万3686イニング)で止まった。98年7月10日のヤクルト戦(広島)から始まった連続試合出場の記録は、8回の代打出場で1638試合に伸ばした。これは、衣笠祥雄(広島)が持つ2215試合に次いでプロ野球歴代2位。

 ついにこの日がやってきた。極度の打撃不振に加え、右肩の故障によるスローイング難にはあらがえず、金本は自ら記録に終止符を打つ決断を下した。

 本人はもちろん、球団、チーム、ファンにとっても特別な一日。この日は試合前から普段とは全く違う空気に包まれていた。三塁側ベンチ裏では真弓監督、木戸ヘッドコーチ、金本、常川チーフトレーナーの4人が集まり話し合いが持たれ、その後、ブルペンで木戸ヘッド、金本、常川トレーナーの3人で最後のスローイングの確認が行われた。この結果、一度は名を連ねていたメンバー表が交換5分前に書き換えられ、4番に新井が、定位置である左翼には葛城が代わって入った。

 8回には代打で登場し、連続試合出場は辛うじて継続したが、本人は試合後「最後まで『出ようや』と監督、ヘッドも言ってくれたけど、これ以上出てもチームに迷惑がかかる。勝つために僕は外れると言った。きょうの様子を見ようかと思ったし、最後の悪あがきでテーピングをしてみてと思ってやってみたけど駄目だった」と話した。

 きっかけは17日の試合で攻守ともにさらしたふがいない姿だった。打撃では4打数無安打。守りでは8回1死二塁で石川の左前打の際、中継に入った新井に対し全く違う方向で距離も届かぬ返球をし、今季初失策を記録。開幕前から痛めた右肩の故障によるプレーへの支障は、もはや限界に達していた。

 横浜は08年4月12日に寺原から右前打を放ち、2000安打を達成した思い出の球場。くしくもその地で野球人生の節目を迎えた。 (中山隆志)

 

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