阿久根市長の不信任案否決

　竹原信一市長（５１）の出席拒否で混乱が続いてきた鹿児島県阿久根市の定例議会は１９日、最終日を迎え、市議１６人のうち市長派４人が市長不信任決議案を提出した。午前中の本会議で質疑、討論後に採決され、提出した４人も反対に回るという異例の形での全会一致により否決された。

　不信任案は、議決後に市長が議会を解散できるとの地方自治法の規定が前提で「現状の議会は市長と不信任関係にある。市民の洗礼を受けるべきだ」と強調していた。

　提出者の松元薫久市議は、反対に回った理由を「市長に対して不信任の議員に代わり提出したもので、われわれは信任の立場を貫いた」と説明。否決の結果、市長は信任されたとの認識を強調した。市長は議場に姿を見せなかった。

　一方、反市長派市議は「不信任案は議会解散の道具ではなく、議会を冒涜している」と批判し、反対した。

　２月からの定例議会では、市長が「傍聴席にマスコミがいる」との理由で２０１０年度予算案審議などへの出席を拒否。市執行部の一部も「市長からの指示」として説明や答弁を行わず、不正常な状態に終始した。

（2010年4月19日12時48分  スポーツ報知）

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