現代自もトヨタやGMと同じ病に(下)
韓国自動車産業は前進するか、後退するのか
■韓国自動車産業全体の成長について考えるべき
現代自が韓国自動車産業の歴史を築き、韓国の自動車部品産業を発展させてきたという実績は確かに認めるべき事実だ。現代自の世界的な躍進は、国家的に見て大きな誇りでもある。しかし今や、現代自と韓国自動車産業が共に発展する方法を、同時に考えなければならないという声が高まっている。
その理由はまず、市場が非常にいびつなものとなっているということが挙げられる。現代・起亜自はアバンテクラス以下の小型車ばかりを生産していては、韓国国内で収益を確保できない。そのため、世界的に小型車が見直されている中でも、現代・起亜自は常に車種の大型化、高級化を目指して価格を引き上げてきた。韓国の消費者が高級車・大型車を好むのも問題だが、メーカーがこれをあおった、という側面も確かに否定できない。
長い目で見た部品業界の競争力にも問題が生じている。ある部品メーカーの社長は、「現代・起亜自は下請けがギリギリ倒産しない程度の利益しか保障しない。残りは単価を引き下げるよう要求し、すべて自分たちのふところに入れている」と指摘し、さらに「下請けが技術開発を行って競争力を高めることなど、夢のまた夢だ」と不満を語った。現代・起亜自以外の納品先も徐々に減りつつあるため、不満は大きくとも代案はない。
韓国トップの部品メーカーで、現代自グループの現代モビスの昨年の業績は、売上高10兆ウォン(約8100億円)に営業利益は1兆4000億ウォン(約1130億円)を突破した。しかし、この企業が研究開発に投じる額は、売上高のわずか1%。世界の主要な部品メーカーはどこも7-9%だ。独自の研究開発への投資を怠る一方で、韓国の別の関連会社から利益を吸い取っているということだ。
現代・起亜自は自分たちの直接の傘下にある子会社から、優先的に部品を発注しているため、子会社とそれ以外の部品メーカーでは売り上げや利益の面での格差が大きく開いている。産業研究院の説明によると、現代モビスやウィアなど現代・起亜自傘下の部品メーカー11社の、上半期における営業利益率の平均が10%に達したのに対し、同じ期間に、子会社以外の大手部品メーカー上位31社の平均営業利益率は、わずか2%だった。
自動車産業のレベルは部品産業が決めると言っても過言ではない。そのため、現代自とその子会社の部品メーカー以外の企業が崩壊してしまえば、現代自に少しばかり問題が生じるだけでなく、自動車産業全体が大きな影響を受け、最終的には現代自の競争力そのものにもマイナスに作用するかもしれない。
崔元碩(チェ・ウォンソク)記者
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