【コラム】クリントン長官の感動(上)

 「ミスター・プレジデント、今日は本当に感動的な行事でした」

 オバマ米大統領に随行したヒラリー・クリントン国務長官は12日、核安全保障サミットで、朝の出来事について報告した。クリントン長官はこの日、核安全保障サミットに出席するためワシントンを訪れた李明博(イ・ミョンバク)大統領と共に、韓国戦争(朝鮮戦争)記念館を訪問した。韓国戦争に参戦した米兵19人の銅像の横を、李大統領と並んで歩き、参戦した兵士たちに対面した。

 クリントン長官は、李大統領がわずか48時間しかない滞在日程の最初に、韓国戦争参戦記念館を訪問したことに感銘を受けた。またワシントンだけでなく、アラスカ州やペンシルバニア州など、遠方に住む参戦者約50人を招き、感謝の意を表したことも印象深く受け止めた。クリントン長官は、オバマ大統領に「国の指導者や国民が米国の支援をいつまでも忘れず、機会あるごとに感謝の意を示す国は韓国だけだ」と話したという。李大統領と面会したジョセフ・バイデン副大統領が、「オバマ大統領のお気に入りの(favorite)人がいらっしゃった」と言ったのには、こうした背景もあったのだ。

 クリントン長官がこの日受けた感動は、記者が以前、同じように米国に感銘を受けた経験を思い起こさせた。アフガニスタン戦争を取材するため、バグラム米空軍基地に滞在していた記者は2月27日、故ユン・ジャンホ下士(かつての伍長に相当)の3周忌追悼式に出席した。茶山・東医部隊所属として派遣されたユン下士は、2007年2月にバグラム基地の入り口で、タリバンの自爆テロに巻き込まれ死亡した。ディック・チェイニー米副大統領(当時)のアフガニスタン訪問に合わせ企てられたテロの犠牲になってしまったのだ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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