■問題はDF陣の統率力

　だが、DF陣の統率力の面で、李雲在の右に出る選手がいない、というのも悩みの種だ。代表チーム最年長で百戦錬磨の李雲在は、年下のDF李栄杓（イ・ヨンピョ）＝32＝、李正秀（イ・ジョンス）＝30＝、郭泰輝（クァク・テフィ）＝28＝、趙容亨（チョ・ヨンヒョン）＝26＝らに積極的に指示を出し、チームの危機を救ってきた。

　一方の鄭成竜は、瞬発力と防御力には優れているが、代表での経験が少ない上に、性格も消極的なため、先輩DF陣に指示を出せるかが問題になってくる。特に、W杯のような大舞台では、GKとDFの連係ミスは致命的な結果を招く恐れがある。

　キム・コーチは、「今の代表DF陣は李雲在に依存している部分が大きい。DF陣をリードする能力に関して言えば、鄭成竜は（李雲在より）弱い面がある」と指摘する。鄭成竜が所属する城南の申台竜（シン・テリョン）監督も、「鄭成竜がもう少し積極的になれば、もっといい選手になれるのだが」と残念そうに語った。

■正GK争い、第3の選手が登場するのか？

　李雲在と鄭成竜のほかに、金永光も常に代表リストに名を連ねている。また、2006年のドイツ大会に出場した金竜大（キム・ヨンデ）＝30、ソウル＝や、このところKリーグでの活躍が目立つ金秉址の名前も挙がっている。

　だが、30歳を過ぎた金竜大と金秉址の場合、正GKとして使わないのであれば、チーム全体の雰囲気が沈む恐れもあるとして、代表候補に入れること自体に否定的な見方をする専門家もいる。

キム・ドンソク記者