フィギュア:やはり「女王」は美しかった

ヨナが8カ月ぶりにアイスショー、韓国ファンとの熱い再会

オーサー・コーチも「007」の演技を披露

「フィギュアの女王」キム・ヨナが16日、アイスショーで韓国のファンにあいさつした。キム・ヨナは魅惑的な演技で、約1万1000人の観客にバンクーバー冬季五輪金メダルの感動を再び届けた。/写真=チョン・ジュンヨプ記者

 「女王の挑戦」が大型スクリーンに映し出された。バンクーバー冬季五輪でフリーの演技を終えて涙を流すシーン、キス・アンド・クライ・ゾーン(選手待機席)で歴代最高点を確認して喜ぶ姿、そして、金メダルを首に掛ける瞬間。ソウル・オリンピック公園体操競技場の特設リンクで16日に行われたアイスショーは、大きな国民の夢をかなえた「フィギュアの女王」にささげる賛辞の舞台だった。

 映像が終わるころ、リンクの片側に準備された特殊舞台が回転し、キム・ヨナ(19)=高麗大=が登場した。「フィギュアの女王、動く芸術品、大韓民国の誇りキム・ヨナ!」と場内アナウンスが流れると、会場を埋め尽くした約1万1000人の観客は一斉に歓声を上げた。昨年8月、世界選手権優勝の直後に行われたアイスショーから8カ月ぶりに韓国のファンの前に姿を見せた瞬間だった。

 キム・ヨナは米国の人気ダンスグループ、ブラック・アイド・ピーズのヒット曲「アイ・ガット・ア・フィーリング」に乗ってオープニングの演技を披露した。バンクーバー五輪13位のクァク・ミンジョン(16)=スリ高=や、2009-10世界選手権男子シングル3位のブライアン・ジュベール(25、フランス)など、13人の出演者も一緒だった。キム・ヨナが選手たちを率いて肩を揺らしながらリンクを回るたびに、海外ロックスターの公演を思わせるほどの大きな歓声が会場内に響いた。

 キム・ヨナは第1部最後の演技で、ひらめく黒い衣装に身を包み五輪エキシビション用のプログラムを観客に披露した。「タイスの瞑想曲」に合わせ、素早い3回転ジャンプと多様なスピン、イナバウアーで観客を魅了した。

 続いて第2部のフィナーレでは、2009-10年シーズンのショートプログラム「007ジェームス・ボンドメドレー」を披露。華麗な照明とヘリコプターの効果音、映画「007」シリーズの曲に合わせて銀盤の上に登場した「ボンドガール」キム・ヨナの姿は、スパイ映画の一場面を思い起こさせた。これに先立って、ブライアン・オーサーコーチがタキシード姿で登場し、「007」の演技を披露して観客の興奮を高めた。「キム・ヨナが五輪で金メダルを取れば、アイスショーで何かを見せる」と公言していた同コーチは、「4年ぶりの公演で体が震えたが良い演技を見せることができてうれしい」と語った。

 キム・ヨナは「さらに成熟した姿を見せたかった。韓国で初めて『007』の演技を披露したが、さまざまな思いが頭を駆けめぐった。残り2日間の公演も、さらに楽しみ」と語った。

丁世暎(チョン・セヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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