哨戒艦沈没:海軍・軍艦専門家に聞く(下)
(4)大型造船会社役員A氏
船底の状態を直接確認できないため、結論付けるのは難しい。今の段階では、魚雷が直撃した場合と(水中爆発による)「バブルジェット」の可能性の両方が考えられる。左右の切断面が非対称であるからといって、魚雷が斜め方向に直撃したというわけではない。外部衝撃を受けたとき斜めに亀裂が生じれば、その方向に沿って切断される。「バブルジェット」の衝撃が斜め方向の亀裂を発生させた場合、今のような姿になることもある。しかし、正確なことは船底の状態を確認しなければ分からない。
(5)国立大学造船海洋工学科B教授
本来、艦艇は魚雷や機雷の打撃を受けた方向に傾くようになっている。左舷に当たると左側に傾き、右舷に当たると右側に傾く。直撃した側が浸水し、重くなるためだ。しかし、これは船が真っ二つに破損しなかった場合の話だ。「天安」の場合は打撃とほぼ同時に真っ二つに折れ曲がっているため、こうした一般論が通用しない状況だ。
生存者の証言によると、「天安」は衝撃の瞬間右側に傾いたというが、この証言だけで魚雷または機雷が左右どちらに直撃したのかは分からない。
(6)国策研究所チーム長クラスのC博士
魚雷や機雷である可能性がほぼ確定的だ。魚雷であるか、魚雷のように海底で発射される「射出型機雷」とみられる。魚雷または機雷が「天安」のスクリュー音に反応、追撃し船体下部で爆発したのだろう。物的証拠を確認するためには、魚雷や機雷の形跡を捜索する必要がある。魚雷に搭載されたスクリューやモーターは、爆発後にもほぼ無傷の状態で残っている。なお、魚雷はアルミニウムで、機雷は主に鋼鉄で作られている。
(7)海軍艦艇専門家D少領(少佐に相当)
魚雷が水深1メートルの深さで「天安」の左舷に直撃したとみられる。まず船体を突き破って内部に到達した後、「自然信管」(時差を置いて爆発する雷管)によって内部で爆発した可能性がある。これは船尾左側の甲板が上向きに盛り上がり、船体内部の隔室の破損が激しいことを説明する。船体内部には高圧で作動する設備が多く備えられているが、これらが爆発したとしても船体を一瞬のうちに真っ二つにすることはできない。
アン・ヨンヒョン記者
李竜洙(イ・ヨンス)記者
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