哨戒艦沈没:軍当局が「原因は魚雷」とにらむ理由(下)
また、機雷による攻撃だった場合、天安は真っ二つに折れるどころか、粉みじんになっていた、と指摘する専門家もいる。魚雷は、自ら推進するためスクリューを搭載しなければならず、弾頭の大きさも制限される。これに対し、機雷はそうした負担がなく、全体が弾頭で構成され、天安程度の船が引っ掛かると、今回の事故よりはるかに大きな打撃を受けることになる、というわけだ。
こうした幾つかの要因から、天安沈没の原因が魚雷または機雷だとするなら、魚雷の可能性がはるかに高い-というのが軍関係者の一致した見解だ。情報消息通らは、魚雷の場合、船から出る磁場の強さと音響によって複合的に反応する魚雷を使用した可能性が大きい、と見ている。同日、引き揚げられた船尾のスクリューは無傷だったため、音響追尾魚雷がスクリューを直撃した可能性はない。とはいえ、スクリューの音を追跡し、船が接近すると磁場の変化を感知して爆発するタイプの魚雷が使用された可能性は高い、というわけだ。
船の中央部は磁場の強さが最も大きく、こうした魚雷にとっては攻撃しやすい。誘導されずまっすぐ走る直走魚雷の場合、船体を直撃して爆発することが多く、今回のケースとは異なる、と軍の専門家らは分析している。北朝鮮は「オ3G」(射程距離12キロ)や「ET80A」(射程距離7.3キロ)など、音を聞いて追跡するパッシブタイプの音響追尾魚雷と、「53-56」や「53-59」などまっすぐ走る直走魚雷を保有しているとみられる。情報当局は、北朝鮮のサンオ級小型潜水艦か、あるいはユーゴ級潜水艇が魚雷攻撃を行った可能性が高いと見て、北朝鮮の潜水艇(潜水艦)などの動きを細かく調査しているという。
ある魚雷の専門家は、「どんな魚雷が使用されたかについては、水深、潮流の速度、水温などにより変数が大きいだけに、コンピューターシミュレーションを行って実験してみなければ分からない」と語った。
ユ・ヨンウォン記者
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