【社説】真っ二つに割れた天安の前で新たな決意を(下)

 幅10メートル、全長88メートル、排水量1200トンの天安は、20階建てのビルに相当する軍艦だ。音波探知担当兵、レーダー兵、前方を監視する見張り兵の誰一人として、何の異常にも気づかない隙に、TNT180キロ規模の爆発力を持つ物体が密かに接近し、震度1.5の地震に匹敵するパワーで天安を沈没させた。もし北朝鮮の潜水艦や潜水艇が、いつでもこのような攻撃態勢にあるとすれば、われわれはまさに戦時状況の中で生活していることになる。かつて国防長官を務めたある人物は、「敵潜水艦に対する韓国軍の探知能力は50%未満で、場合によっては10%にもならない」という海軍参謀総長の証言を紹介したことがある。大韓民国の軍隊は、このような状況の中で命を懸けて祖国を守っているのだ。

 生きて帰ってこれなかった46人の将兵、そして彼らを救出するために西海(黄海)で犠牲となったハン・ジュホ准尉らは、文字通り祖国の守護神だ。一瞬にして空と海をひっくり返し、軍艦を真っ二つに引き裂く大爆発の中でも、節度と気品を失わず、生還した天安の乗組員たちも、同じく大韓民国の英雄であり、国民の義務をすべて全うした。ならば今度はわれわれが、国民としての義務を果たすべき番だ。われわれは天安の事故原因を最後まで追及し、その結果に従い、わが軍の将兵たちの命を奪った勢力に責任を追及する。そのせめてもの義務さえ果たせなければ、西海(黄海)の激しい波と風に今もさらされている若者たちの魂を、決して慰めることはできないだろう。

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る