10年度予算案:衆院本会議で可決 年度内成立が確定

2010年3月2日 19時59分 更新:3月2日 21時14分

衆院本会議で10年度予算案が可決され、立ち上がって議場に一礼する(右から)鳩山由紀夫首相、菅直人副総理兼財務相、岡田克也外相、平野博文官房長官=国会内で2010年3月2日午後6時15分、藤井太郎撮影
衆院本会議で10年度予算案が可決され、立ち上がって議場に一礼する(右から)鳩山由紀夫首相、菅直人副総理兼財務相、岡田克也外相、平野博文官房長官=国会内で2010年3月2日午後6時15分、藤井太郎撮影

 10年度予算案は2日の衆院本会議で民主、社民、国民新の与党3党の賛成多数で可決され、参院に送付された。自民、公明、共産、みんなの党の野党は反対した。憲法の規定により、参院で採決されない場合でも送付後30日で自然成立するため、年度内成立が確定した。10年度予算案の一般会計総額は過去最大の92兆2992億円。

 予算案採決に先立ち、自民党が子ども手当などの撤回を求めた予算案の組み替え動議を提出したが、与党などの反対多数で否決された。また、ガソリンの暫定税率の水準維持やたばこ税引き上げを盛り込んだ税制改正法案などの関連法案も可決された。

 参院予算委員会は3日から鳩山由紀夫首相と全閣僚が出席して基本的質疑を行い、本格的な予算審議に入る。ただ、予算成立は確定したものの、民主党の小林千代美衆院議員(北海道5区)の陣営が北海道教職員組合から違法献金を受けたとされる事件で「政治とカネ」の問題が再燃。鳩山首相や民主党の小沢一郎幹事長の問題と併せ、野党側は攻勢を強める構えだ。

 10年度予算案が衆院を通過したことを受け、鳩山首相は2日夜、首相官邸で記者団に対し「まだ半分が過ぎたところ。予算を参議院でもしっかり議論して上げることがすべてだ」と述べた。【野原大輔】

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