2歳11カ月の女の子。夜、寝る時にパジャマの上から頻繁に性器の辺りを触り、「気持ちいい」と言うので困っています。「痛くなるからやめようね」と注意しても、やめません。どうやってやめさせたらいいでしょうか?(大阪府、母)
幼児期の自慰行為は決して珍しいものではありません。子どもは、18カ月ぐらいまでに自分の性別を認識します。そして、自然に自分の体に興味を持つようになります。興味が深まるうち、たまたま寝る時に性器の辺りに何かが強く、もしくは擦るように触れ、気持ちいいという感覚を覚えたのだと思います。
幼児期の自慰行為はハプニングのようなもので、「自分の子どもは性欲が強いのでは」と考える必要はないでしょう。肌と肌が直接触れ合うときに「気持ちいい」と感じるのと基本的に変わりません。あまり心配する必要はないと思います。
お子さんの場合、直接性器に触れていないのであれば、手のばい菌がついて感染してしまうという心配もなさそうです。
さて、どのようにやめさせるか、ということですが、取り立てて注意するよりも、自然にやめるのを待ってはいかがでしょうか。あまり指摘しすぎると、かえって意識して、自慰行為に執着してしまうかもしれません。
もしかしたら、寝るときにさみしいと思っているのかもしれません。しばらくお母さんと一緒に寝てみたり、あるいはお気に入りのぬいぐるみなどと一緒に寝かせてみてはどうでしょうか。
ただ、大きくなっても続いたり、人前でもするようになってしまったら、はっきりと性器について説明しましょう。その際は「人前で性器の辺りを触ってはいけない」と教えた方がいいと思います。
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毎日新聞 2010年4月16日 東京朝刊