高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開に抗議する集会が18日、もんじゅ近くの敦賀市白木であり、全国から参加した約500人が廃炉を訴えた。ナトリウム漏れ事故(95年)が起きた12月ごろに毎年催しているが、運転再開が目前になったため、改めて開いた。
反原発団体「原子力発電に反対する福井県民会議」の小木曽美和子事務局長は「超スピードで耐震安全性審査が行われ、まず『計画ありき』のチェック体制だ。国や県が安全と言っても信用できない」とアピール。元京都大原子炉実験所講師の小林圭二さんは「もんじゅには軽水炉とけた違いに危険、経済的に成り立たない、核兵器に転用できるプルトニウムを生産、という三つの問題点がある。無用の長物だ」と批判した。
参加者は「もんじゅ再開をやめろ」などと訴え、もんじゅのゲート前までデモ行進した。【酒造唯】
毎日新聞 2010年4月19日 地方版