ブラゼル“金本級”の一撃!7号場外逆転V3ラン
8回、ブラゼルは右中間に逆転3ランを放つ(投手・桑原謙) |
万感の思いを乗せた白球は白昼の空へ大きく舞い、そして場外へと消えていった。ブラゼルは喜びを爆発させるわけでもなく、ただ平然とダイヤモンドを一周。ベンチから戦況を見守る金本の視線を感じながら、逆転のホームベースを踏んだ。
「金本さんは人間的にも選手としても素晴らしい。僕が(阪神に)いる2年間は必ず彼が4番にいた。金本さんのいないラインアップは変な感じだった。金本さんのために何としてでも勝ちたかった」
不動の4番がいないオーダーを眺め、違和感を感じながらも、長距離砲としての役割を全うするだけ。1点ビハインドの8回。鳥谷の四球と城島の左前打などで築いた1死一、三塁。2ボールからの3球目だった。132キロスライダーを引っぱたいた7号3ランは右中間スタンド上段にある看板を越えていった。
4回にも適時打を放つなど3安打4打点の大活躍。4月11日のヤクルト戦では、2人で甲子園のお立ち台に上がり、こう言った。「金本さんの後を追いかけて頑張りたいね」。不屈の魂を胸に、虎史上最強助っ人を目指す。
[ 2010年4月19日付 ]
PR