サブカテゴリー

PR:

記録止まった…金本「勝つために外れます」

<横・神>スタメンをはずれた金本はベンチから試合を見守る
<横・神>スタメンをはずれた金本はベンチから試合を見守る
Photo By スポニチ

 【阪神8―4横浜】止まった――。阪神の金本知憲外野手(42)が18日、横浜5回戦(横浜)で先発メンバーを外れ、99年7月21日の阪神戦(甲子園)から続いていたプロ野球記録の連続試合フルイニング出場が1492試合(1万3686回)でストップした。今季も開幕から4番・左翼でフル出場も、右肩痛の影響もあって前日まで打率・167と低迷。鉄人は自ら決断し、偉大な大記録にピリオドを打った。

 続けることは苦難の道だった。その記録を自らストップさせることも、身を切られるような決断だった。ベンチで迎えた勝利の瞬間。勝つために身を引いた金本は、その味を静かにかみしめた。

 「(欠場は自分から首脳陣に)直接言った。これ以上出てもチームに迷惑を掛ける。特にピッチャーに迷惑を掛ける。あのスローイングでは…」

 覚悟はしていた。前夜は関係者に「もう難しいかも…」と漏らした。球場に着くとトレーナーを伴い真弓監督ら首脳陣の元へ。スタメン落ちを申し出た。慰留されたが練習中、葛城に「(代わりの出場が)あるぞ」と告げた。キャッチボールも早々に切り上げ、右肩を固くテーピングしてブルペンへ。しかし、無理だった。「最後の悪あがきで、テーピングしてブルペンで投げてみたけど駄目だった」。

 真弓監督は一度はスタメン表に「4番・金本」と書き込んだ。しかし、金本の覚悟のこもった言葉には勝てなかった。

 真弓監督「もう少し、頑張ろうや」

 金本「いえ、チームが勝つためならば自分の記録は途切れても構いません。勝つための手段として、僕は外れます」

 真弓監督「試合の中で、途中交代も…」

 金本「初めから外してください」

 メンバー表は、交換5分前に書き直された。

 3月17日のヤクルトとのオープン戦(神宮)での守備練習中、他選手と激突して痛めた右肩。オフに左ひざ手術を受けて臨んだ過去2年と違い、今季の調整は順調だった。それが…。打率はリーグ規定打席到達選手の中で最低の・164。よりショックだったのは守備だ。前日の横浜戦(横浜)の8回、石川の左前打を捕球して本塁に送球を試みた。しかしボールは遊撃の定位置付近でワンバウンド。何度も故障を克服してきた鉄人も、ついに白旗を揚げた。

 「8試合足りなかった。すみません」。06年4月9日にカル・リプケン氏を抜いた時、同じ世界記録保持者の王貞治氏(ソフトバンク球団会長)から1500試合を、と励まされた。小学5年生のファンの手紙には「金本選手を見習って、僕も1年生の時から1日も学校を休んでません」。続けること。そのことで伝えられること。自らの肉体を犠牲にしながら、周囲に勇気を与えてきた。

 8回2死二塁では「金本コール」を浴びながら11年ぶりに代打で登場。二ゴロに倒れたが、98年7月10日ヤクルト戦(広島)からの連続試合出場は1638に伸びた。右肩は手術せず、今後も治療しながら代打の切り札として出場する予定。フルイニング出場は、金本という男の生きざまそのものだった。42歳の鉄人。伝説の日々についに終止符が打たれた。

 <連続試合出場は継続>金本(神)が18日の横浜戦で先発メンバーから外れ、広島時代の99年7月21日の阪神戦から継続していた連続試合全イニング出場は1492試合(1万3686イニング)で止まった。これは、三宅(神)の700試合を更新するプロ野球最多記録で、大リーグ最多のカル・リプケンJr(オリオールズ=903試合)も上回っている。しかし、8回に代打で出場したため連続試合出場は1638試合まで継続。衣笠(広)の2215試合に次ぐ歴代2位で、現役ではラミレス(巨=793試合)を大きく引き離す最多記録だ。 試合結果

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年04月19日 ]

PR

関連ニュース

読み込み中..

関連写真

読み込み中..

ニュース

クイックアクセス

スコア速報

特集

選手名鑑

オススメ

  • ロッテ
スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲