ロンドン(CNN) アイスランドの火山噴火により空の便の混乱が続く欧州で18日、航空各社が数十回にわたって試験飛行を実施し、欧州上空を飛ぶ便の多くは安全に運航できそうだとの見方を示した。
18日に行われた飛行試験について、スペインのガリード欧州連合(EU)担当長官は「試験飛行の結果、この地域に影響はないことが分かった」と述べた。
EUのカラス運輸担当委員も「(火山灰が)現在のまま移動を続ければ、あすには欧州(EU)圏のほぼ50%で危険がなくなるだろう」と指摘、そうなれば運航を再開できるとの期待を示したが、「(19日にならないと)どうなるかは分からない」と慎重な姿勢を崩さなかった。
空港の管理者がつくる国際空港評議会(ACI)欧州支部と欧州航空会社協会(AEA)は、当局に飛行禁止措置の緩和を求める共同声明を出し、「現在課されている飛行制限の度合いには疑問がある」と指摘している。
試験飛行を実施したKLMオランダ航空の広報は、欧州の上空はアイスランドを除けば安全であることが、試験飛行で分かったと話した。ブリティッシュ・エアウェイズも「コンディションは完璧で、飛行には何の困難も生じなかった」と説明した。機体はこれから徹底分析して調べるという。
一方でCNNの取材に対し、安全に飛行できるようになるまであと数日はかかるとの見方を示す専門家もいた。
イタリアの航空当局は、19日から同国の空域で全便の運航を再開すると発表した。一方、英国の当局は、少なくともあと24時間は飛行禁止を継続するとしている。