沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題をめぐって、鹿児島県徳之島で移設に反対する大規模な集会が開かれ、主催者の発表でおよそ1万5000人が参加しました。
集会は、徳之島への基地移設に反対を表明している島の3つの町の町長や住民のグループが開きました。主催者の発表で、島の人口の半数以上に当たるおよそ1万5000人が参加し、会場の徳之島町の漁港は反対を訴える手作りのプラカードを持った人やはちまきをした人で埋まりました。集会では住民たちがステージに上がり、地元に正式な打診をせずに検討を進めているなどとして政府の対応を批判しました。このうち、母親代表として発言した野中涼子さんは「移設の話が持ち上がり、怒りと悲しみを感じます。子どもたちがのびのびと育つこのすばらしい島を守りましょう」と訴えました。また、地元の高校2年生の中熊優姫さんは、鳩山総理大臣とアメリカのオバマ大統領にあてて書いた手紙を読み上げ、「平和な島を、豊かな自然を、人々のきずなや未来を壊さないでください」と訴えました。集会では最後に、政府が徳之島への移設を断念するまで戦うとする決議文が読み上げられました。伊仙町の大久保明町長は「これだけ多くの人が集まり、島民の思いは政府に伝わったと思う。今後、打診をしてきても会う必要はないと考えている」と述べました。