定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

衝撃の数字

2010-04-18 06:08:45 | 日記
さてさて、金曜日の夜は11時ごろ、傘をさして帰路についていました。みぞれが傘を叩きます。
ジムの帰り。なんであんなに寒いのにわざわざ夜遅くジムに出かけたかというと、おいしいビールが飲みたい一心。
酒飲みっていうのはお酒のためならとてもマメになるんですよ。

明けて土曜日、群馬県に岩永先生の講演を聴きに行く日。
やっぱり朝、寒かった。
南関東でこれほど寒いのなら、北関東はどんだけ寒いだろうともこもこで出かけた。
ところが群馬はすっかり晴れ。暖かかったのでした。得した気分。

まずは講師控え室へ。岩永先生にお相伴してお弁当をいただきました。
そして群馬県自閉症協会のスタッフの方々とおしゃべりしました。
医療とのつきあい方がとても興味深かったです。やはり、小さいお子さんへの薬剤投与とその処方量は重大な問題ですね。神田橋先生の本をきっかけに、また何かよい動きがあるといいのですけど。

さて、岩永先生の講演が始まります。
いただいたレジュメに、次の表が載っていました。

=====

自閉症児によく使われる治療など
Green et all, internet survey of treatments used by parents of children with autism, Research in Developmental Disorders, 27:70-84, 2006)

つまり世界の自閉症児及び発達障害児(おそらく日本の発達障害の概念より広い)をもつ親に、どんな治療・支援スキルを取り入れているかをインターネットで調査したようです。その結果

1 言語療法 70.0%
2 視覚的スケジュール 43.2%
3 感覚統合 38.2%
4 応用行動分析 36.4%
5 ソーシャルストーリー 36.1%
6 ビタミンC投与 30.8%
7 ビタミンB6投与 30.1%
8 必須脂肪酸 28.7%
9 PECS 27.6%
10 カゼインダイエット 26.8%

=====

だそうです。

日本の実態を見ると、感覚統合はこの数字に比べてまだまだマイナー。逆にのびしろがあるのがはっきりしていると思います。
実際、感覚統合は保護者より当人受けのよい療法だということ。そらそうでしょうね。楽しそうですもんねー。
最初に私が感覚統合に興味を持ったのだって、そこだもの。こうやって遊んでいるうちに発達促進されたら、さぞいいだろうなーと。
岩永先生は地元では成人支援もしていらっしゃいますが、成人の方たちも感覚統合をやりたいという希望をお持ちだそうです。でもブランコとかは子ども用。
でもまあ、成人でもいろいろ市販のグッズやサービスを使って工夫することはできると思いますが。ちゅん平なんかはそういう工夫しているもんね。
それに作業所で作業すること自体が、療法になってますよ、彼女の場合。通いはじめて、どんどん丈夫になった。
毎日「この組み立てを何百個やる」とか目標きめてこなしていますからね。それが達成感にもつながる。

ネット上で勝手に花風社編集会議をやっていた人は、私が「エビデンスのあいまいな感覚統合に寄っていくのがけしからん」とか吠えていましたが
やっぱりこの数字を見ると、うちとしては力を入れたいですよね。感覚統合。というか、感覚統合を含む身体と脳のつながり全般かもしれませんが。
エビデンスがかっちり固まる前に、仮説の段階でも出していって、今後のヒントになるような情報を出していきたいです。

かっちりエビデンスが好きな方は「エビデンス出版」とかを勝手におつくりになって、自分の納得する本を出してください。うちの会社の方針は、うちで決めます。

大地君が面白いこと言ってたそうです。
「意見というのは相手の目を見て話すから、「意見」には見るという字が入っている。
そして、相手を思いやり気持ちが大事なので、「意見」には心という字が入ってい
る。
名前も顔も出さず、ネットで顔を見ずに人に意見するのはひきょう者。」

さーすが。
いい男に育つだろうね、君は。肝の据わった男に。ひきょう者とは程遠い男に。
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