福岡の「OLバラバラ殺人」捜査 「2人の男」の関与消えまた早期解決に失敗
2010年4月16日(金)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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捜査状況がサッパリ聞こえてこない。先週、福岡市中央区の福岡競艇場内の海で両腕が見つかった福岡市博多区の医薬品卸会社OL、諸賀礼子さん(32)のバラバラ事件のことだ。3月15日の下腹部発見直後は、諸賀さんが衝突事故を起こしてトラブルになった相手や、会社関係者など“重要人物”の情報が次々と報道され、早期解決もささやかれた。一体何がネックなのか。
「県警が事件当初、注目した人物は2人います。ひとりは諸賀さんが昨年11月に福岡市内の交差点で乗用車を運転中に衝突したバイクの男で、諸賀さんがブログにトラブルの状況を書き込んでいる。もうひとりは会社関係者で、一部の週刊誌は『元不倫相手の40代上司』と踏み込んでいる。ともにテレビや新聞の記者が連日、自宅を取り囲んでいたが、何ら進展がないため、現場の記者に脱力感が漂い始めています」(事情通)
県警担当の記者がこう言う。
「捜査は『止まっている』という感じです。仮に衝突事故の相手や会社関係者が事件に関わっているとすれば、当然、県警に事情を聴かれているために何らかの進展があってもいいが、1カ月も経つのに全く動きがない。遺体には青いアザがあったが、他に目立った痕跡はなく、諸賀さんの部屋から手掛かりも見つからなかった。事件前後の夜、諸賀さんの自宅付近で聞かれた『争う男女の声』という証言も、声の主が諸賀さん本人なのかさえ不明なのです」
少し前の島根の女子大生バラバラ事件もそうだが、人を切り刻んだ犯人がなぜ捕まらないのか。警察はまさに威信をかけて捜査するべきだろう。
(日刊ゲンダイ2010年4月13日掲載)