充実した練習を行う吉田秀彦=東京・赤坂のALLIANCE‐SQUARE(撮影・田村亮介)
「ASTRA」(25日、日本武道館)
引退興行で有終を期す吉田秀彦(40)=吉田道場=が16日、都内で練習を公開した。中村和裕(31)との同門対決は“吉田イズム”の伝承マッチで「オレがやめたらカズに引っ張っていってもらうしかない。いい試合をすれば次に伝わる」と妥協なしの戦いを予告した。
中村との接触を避け“世界のTK”高阪剛(40)のジムで追い込みをかける。高橋吉生(41)も加わった“アラフォー・トリオ”の特訓は厳しく「しんどいです」と疲れもピークだ。感傷に浸ることもなく「最後だからといって寂しくなることはない。やり切っている」と充実感を口にした。
当日は高阪、高橋に「もう1人はオレの知人」の3人がセコンドに就く。4人合わせて『166歳軍団』は前代未聞。高阪も「もう二度とない。40年分のオヤジの生きざまを見せてやります」と全面支援だ。
92年バルセロナ五輪柔道覇者の“金看板”を引っ提げ、02年に国立競技場でプロデビューした男が「いつもと一緒」と、平常心で19戦目のサヨナラ試合に臨む。
(2010年4月16日)