IMF、金売却計画で残り191.3トンを市場で売却開始へ

2010年 02月 18日 11:30 JST
 

 [ワシントン 17日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は17日、融資原資の確保を目的に昨年開始した総額403.3トンの金売却計画について、残り191.3トンを段階的に市場で売却し始める方針を明らかにした。

 金市場の混乱を防ぐため、売却は「時間をかけて段階的に」実施するとしている。

 発表を受け、金現物は日本時間18日朝の取引で急落。0145GMT(日本時間午前10時45分)現在、1オンス=1101ドル付近で推移している。

 IMFは昨年、途上国向け融資の原資を確保する目的で保有する金の約8分の1に相当する403.3トンを売却すると発表した。これまでは先着順で売却され、売却先は中央銀行に限られていた。すでにインド、モーリシャス、スリランカの中央銀行がIMFから合計212トンの金を購入した。

 過去2年間で金の価格は20%上昇した。金現物は1月20日に最高値の1126.85ドルを記録した後、下落している。

 IMFのトゥウィーディ財務局長は、市場外での金売却の可能性はまだ残っているとしつつも、「市場での売却開始にも向かっている」と語り、売却は市場価格に基づくとの考えを示した。

 フォレックス・ドット・コムの為替ストラテジストは、市場はIMFによる金売却を織り込み済みだったため、発表を受けた金相場の下落は反射的な反応で、中期的には大きな影響はないと指摘した。

 
 
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