2010年2月27日 21時10分 更新:2月28日 11時30分
27日未明、南米チリで発生したマグニチュード(M)8.8の大地震。同日に記者会見した気象庁の関田康雄・地震津波監視課長は日本への影響を「調査中」としたうえで、28日午後以降に高さ1メートル程度の津波が太平洋側に到達する可能性があるとの見方を示した。
気象庁によると、日本で最も早く津波が到達する可能性があるのは北海道・根室半島や東京・小笠原諸島で28日午後1時過ぎ。津波の高さが1メートル以上と予想される場合は警報、1メートル未満なら注意報を到達予想時間の2時間前までに発表する。
チリ付近の地震による日本の津波の高さはハワイ島の半分程度とされており、気象庁は28日午前6時過ぎに津波到達が予想される同島での観測データを注視し、同日午前に日本への影響を改めて予測するという。関田課長は「警報が出たら沿岸部にいる人は高台に避難し、注意報の場合は海から離れてほしい」と呼びかけている。
震源付近ではこれまで、三陸海岸などに最大約4メートルの津波をもたらした1960年の地震(M9.5)など大地震が繰り返し起きているが、今回は60年より規模が小さく、津波も小さくなると予想される。【福永方人】