経済
FMキッス社 全役員を解任 放送継続の危機
株主総会の会場を退出するキッス社の相田勲社長(手前左)=神戸市中央区波止場町 |
不正経理疑惑が浮上し、増資による再建を目指すFMラジオ局「Kiss‐FM KOBE」(神戸市中央区、キッス社)は15日、神戸市内で大株主のエフエム東京による提案で臨時株主総会を開き、全経営陣の解任と新役員の選任を決議した。しかし、経営陣は開会前に議場を退出し、総会の無効を主張する異例の展開に。放送の継続も危ぶまれる異常事態となった。
キッス社は今年2月、2007〜08年度にかけて売上高を約6億円粉飾した疑惑などが発覚。3月には、大半の役員が入れ替わって再建を目指していた。
しかし、大株主のエフエム東京が「新しい経営陣も、不正に関係した旧役員と関係がある」と役員交代を求めて、株主提案による株主総会を招集した。
総会の開会直前に相田勲社長(50)ら役員が、流会を宣言して退場した。残った株主らが総会を開き、相田氏ら全役員の解任と、エフエム東京の唐島夏生常務(50)ら3人の新取締役就任を賛成多数で可決。総会後の取締役会で、神戸市内で広告会社を経営する横山剛氏(44)を新社長に選任した。
横山氏らは会見で、自社再建を最優先する一方、法的整理も検討する可能性を表明した。
解任された相田氏らは「総会は一部の株主にしか告げておらず、開催は無効。19日にも今後の方針を公表する」と真っ向から対立している。
キッス社の社員らは今後も通常の放送を続ける方針。男性社員は「聴取者に多大な迷惑を掛ける。経営陣と株主が泥仕合をしていることが恥ずかしい。どちらが間違っているのか、はっきりしてほしい」と訴えている。
一方、キッスに放送番組を提供しているJFN(全国FM放送協議会)は15日までに、「不正経理などで協議会の名誉を傷つけた」などとして、キッス社に4月末での除名を通達。同協議会は「経営環境を改善しない限り5月末で放送提供を打ち切る」としている。
(2010/04/16 07:30)
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