18日で引退する山形新幹線「400系」=山形県内、JR東日本提供
18日で引退する山形新幹線「400系」。名残を惜しんでカメラに収めるファンが目立つ=16日、東京駅
新幹線と在来線を直通運転する国内初のミニ新幹線「400系」が18日、山形新幹線から姿を消す。同新幹線の「初代つばさ」として1992年にデビューし、沿線住民らから愛された車両で、JR東日本は「鉄道遺産」としての保存を決めた。
400系は92年7月の山形新幹線開業と同時に登場。在来線の線路の幅を広げ、乗り入れを可能にしたミニ新幹線だ。最盛期の96年度には年間約328万人が利用したが、老朽化で最新型への置き換えが進み、昨年9月から1編成(7両)だけに。引退が決まると山形県など沿線の住民や自治体、鉄道ファンからは「初のミニ新幹線。重要な車両なので残して欲しい」との要望が寄せられていた。
JR東日本と400系を保有する第三セクター「山形ジェイアール直行特急保有」によると、保存するのは最も東京寄りのグリーン車1両。当面は福島市内のディーゼル機関車用倉庫で保管。将来的には一般公開を行うため、鉄道博物館(さいたま市)などが展示場所の候補に挙がっているという。
ラストランは乗車券が発売直後に完売。18日朝に新庄、山形両駅で記念式典が開かれ、東京駅に午後0時48分に到着すると、18年間の歴史に幕を下ろす。(八鍬耕造、小林誠一)