2007年03月29日
「事情届」(3)
先例の一部を読みながら整理に努めてますが、難しいなー。
（２）（３）で事情届関連の問題は9割方はカバーしてると思いますが
これまでの答練で出た論点ではここに含まれないものも若干ある。
そこらへんまで踏み込むかなかなか難しいところ。
解放金については元々弱いので先例も読み込んでおいた方が良い気はする。
なんでここらへんに詳しく触れた資料が全然ないかなあ。
自力で条文、先例を読み込んで理解しようとするのはえらく手間がかかる…。
午後マイナーの管轄の横断整理、商業登記規則の印鑑の提出関連の条文あたりも
きっちりやっておきたいところ。
とはいえ時間がないのでWセミナー公開模試の予習として
WIN最新号の書式問題、姫野先生の重要論点レジュメをみっちりやっておくのが先決か。
[供託金払渡請求権への差押等] (昭55.9.6-5333) (平2.11.13-5002)
●供託金払渡請求権について強制執行による差押又は仮差押の執行
（１）供託金払渡請求権について強制執行がされたが競合しない場合
→差押債権者は差押命令が債務者に送達された日から2週間経過したことを証する書面を添付する
→取立権に基づく払渡請求ができる(民執155��) ＊供託官は事情届をすることを要しない
ex金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して
単一の仮差押の執行の基づく供託がなされている場合において当該仮差押債権者から
供託金還付請求権に対してなされた本執行としての差押が明らかな場合
→本執行としての差押に配当加入遮断効があるがこの場合には第三債務者が供託した時点と執行関係に変化はなく
差押命令を発した執行裁判所又は差押処分をした裁判所書記官は供託金還付請求権に対して効力を持つ仮差押の
事情については仮差押の執行裁判所からの連絡により知ることができるので供託所から事情届をする意味がない
→供託官は事情届をすることを要しない
（２）供託金払渡請求権について差押と差押若しくは仮差押の執行とが競合し又は配当要求がされた場合
→そのまま供託を維持し供託金払渡請求に応ずることができるとき (供託義務が生じるとき) は
供託官が執行裁判所に事情届をする(民執156�境�) 理由：弁済供託から執行供託に変わり支払委託による払渡になる
→先に送達された差押命令を発した裁判所に事情届をしなければならない(民執規138��)
＊「供託金払渡請求に応ずることができるとき」の具体的事例
1.裁判上の担保供託の取戻請求権…担保取消決定が確定したとき
2.弁済供託の還付請求権…差押債権者又は債務者から供託受託書面、供託を有効と宣言した確定判決謄本が提出されたとき
受諾による還付請求権行使の申出(払渡請求)があったとき
3.弁済供託の取戻請求権…差押債権者又は債務者から不受諾による取戻請求権行使の申出(払渡請求)があったとき
ex. 金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して他の債権者が差押をしたとき又は金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して
供託後、他の債権者の仮差押の執行がなされ、次いで、仮差押債権者が本執行としての差押をしたとき
→仮差押債務者の有する供託金還付請求権に対して仮差押の執行と差押が競合した場合であり
差押命令又は差押処分が供託所に送達された時点で配当加入遮断効が生じ供託官は民執156�兇砲茲蟠‖�義務を負う
→執行裁判所は配当事件を立件して配当等を実施し又は裁判所書記官は弁済金の交付手続を実施するので
供託官は差押命令を発した執行裁判所または差押処分をした裁判所書記官に事情届をしなければならない
→供託官は差押命令を発した裁判所(差押処分の送達を受けた場合にあっては当該差押処分をした裁判所書記官)に
事情届をしなければならない(民保50V、民執156�境掘¬永鬱�41、民執規138��)
（３）供託金払渡請求権について仮差押の執行のみが競合した場合
→供託官は執行裁判所に事情届をすることを要しない
ex. 金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して
他の債権者から仮差押の執行のみがあった場合
→仮差押の執行が競合した場合で配当等の手続が行われることはない
→供託官は事情届をすることを要しない
●供託金払渡請求権について強制執行による差押又は仮差押の執行と滞納処分とが競合した場合
・強制執行と滞納処分とが競合した場合
（１）滞納処分による差押と強制執行による差押の競合(権利供託)
・滞納処分による差押の後に強制執行による差押で競合
＊債権全部に滞納処分により差押がされて債権の一部に強制執行がされた場合も含む
→供託官が徴収職員等に事情届をする→徴収職員等が執行裁判所に通知する
→徴収職員が滞納処分による差押金額部分について供託書正本を添付して直接還付請求
→残余部分は執行裁判所の配当実施の支払委託による
・強制執行による差押の後に滞納処分による差押で競合(義務供託)
→供託官が執行裁判所に事情届をする
→執行裁判所の裁判所書記官が徴収職員等に通知する ＊執行裁判所が通知するのではない
→払渡は執行裁判所の配当実施の支払委託による ＊徴収職員は直接還付請求できない
（２）滞納処分による差押と仮差押の競合
→前後を問わずに滞納処分が優先する→徴収職員等から払渡請求をすることができる
→仮差押の執行の効力は債権の全部に及ぶ(滞調20の9、20の4、36の12、36の4)
（２）（３）で事情届関連の問題は9割方はカバーしてると思いますが
これまでの答練で出た論点ではここに含まれないものも若干ある。
そこらへんまで踏み込むかなかなか難しいところ。
解放金については元々弱いので先例も読み込んでおいた方が良い気はする。
なんでここらへんに詳しく触れた資料が全然ないかなあ。
自力で条文、先例を読み込んで理解しようとするのはえらく手間がかかる…。
午後マイナーの管轄の横断整理、商業登記規則の印鑑の提出関連の条文あたりも
きっちりやっておきたいところ。
とはいえ時間がないのでWセミナー公開模試の予習として
WIN最新号の書式問題、姫野先生の重要論点レジュメをみっちりやっておくのが先決か。
[供託金払渡請求権への差押等] (昭55.9.6-5333) (平2.11.13-5002)
●供託金払渡請求権について強制執行による差押又は仮差押の執行
（１）供託金払渡請求権について強制執行がされたが競合しない場合
→差押債権者は差押命令が債務者に送達された日から2週間経過したことを証する書面を添付する
→取立権に基づく払渡請求ができる(民執155��) ＊供託官は事情届をすることを要しない
ex金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して
単一の仮差押の執行の基づく供託がなされている場合において当該仮差押債権者から
供託金還付請求権に対してなされた本執行としての差押が明らかな場合
→本執行としての差押に配当加入遮断効があるがこの場合には第三債務者が供託した時点と執行関係に変化はなく
差押命令を発した執行裁判所又は差押処分をした裁判所書記官は供託金還付請求権に対して効力を持つ仮差押の
事情については仮差押の執行裁判所からの連絡により知ることができるので供託所から事情届をする意味がない
→供託官は事情届をすることを要しない
（２）供託金払渡請求権について差押と差押若しくは仮差押の執行とが競合し又は配当要求がされた場合
→そのまま供託を維持し供託金払渡請求に応ずることができるとき (供託義務が生じるとき) は
供託官が執行裁判所に事情届をする(民執156�境�) 理由：弁済供託から執行供託に変わり支払委託による払渡になる
→先に送達された差押命令を発した裁判所に事情届をしなければならない(民執規138��)
＊「供託金払渡請求に応ずることができるとき」の具体的事例
1.裁判上の担保供託の取戻請求権…担保取消決定が確定したとき
2.弁済供託の還付請求権…差押債権者又は債務者から供託受託書面、供託を有効と宣言した確定判決謄本が提出されたとき
受諾による還付請求権行使の申出(払渡請求)があったとき
3.弁済供託の取戻請求権…差押債権者又は債務者から不受諾による取戻請求権行使の申出(払渡請求)があったとき
ex. 金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して他の債権者が差押をしたとき又は金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して
供託後、他の債権者の仮差押の執行がなされ、次いで、仮差押債権者が本執行としての差押をしたとき
→仮差押債務者の有する供託金還付請求権に対して仮差押の執行と差押が競合した場合であり
差押命令又は差押処分が供託所に送達された時点で配当加入遮断効が生じ供託官は民執156�兇砲茲蟠‖�義務を負う
→執行裁判所は配当事件を立件して配当等を実施し又は裁判所書記官は弁済金の交付手続を実施するので
供託官は差押命令を発した執行裁判所または差押処分をした裁判所書記官に事情届をしなければならない
→供託官は差押命令を発した裁判所(差押処分の送達を受けた場合にあっては当該差押処分をした裁判所書記官)に
事情届をしなければならない(民保50V、民執156�境掘¬永鬱�41、民執規138��)
（３）供託金払渡請求権について仮差押の執行のみが競合した場合
→供託官は執行裁判所に事情届をすることを要しない
ex. 金銭債権に対する仮差押の執行の基づき第三債務者が供託した供託金還付請求権に対して
他の債権者から仮差押の執行のみがあった場合
→仮差押の執行が競合した場合で配当等の手続が行われることはない
→供託官は事情届をすることを要しない
●供託金払渡請求権について強制執行による差押又は仮差押の執行と滞納処分とが競合した場合
・強制執行と滞納処分とが競合した場合
（１）滞納処分による差押と強制執行による差押の競合(権利供託)
・滞納処分による差押の後に強制執行による差押で競合
＊債権全部に滞納処分により差押がされて債権の一部に強制執行がされた場合も含む
→供託官が徴収職員等に事情届をする→徴収職員等が執行裁判所に通知する
→徴収職員が滞納処分による差押金額部分について供託書正本を添付して直接還付請求
→残余部分は執行裁判所の配当実施の支払委託による
・強制執行による差押の後に滞納処分による差押で競合(義務供託)
→供託官が執行裁判所に事情届をする
→執行裁判所の裁判所書記官が徴収職員等に通知する ＊執行裁判所が通知するのではない
→払渡は執行裁判所の配当実施の支払委託による ＊徴収職員は直接還付請求できない
（２）滞納処分による差押と仮差押の競合
→前後を問わずに滞納処分が優先する→徴収職員等から払渡請求をすることができる
→仮差押の執行の効力は債権の全部に及ぶ(滞調20の9、20の4、36の12、36の4)