(cache) 31歳の夢と希望～俺はもうたいへんに疲れた～

　金曜日ともなると俺はもう大変につかれてしまって、疲弊して、もううんざりしている。

　はっきりいってうんざりしているし、もうたくさんだという気持ちで、もう誰の言うことも聞きたくないし、ともかく自由になりたい。

　俺に支払われる年金は月に2万円という予想だし、運良く、本当に運良く今の水準の稼ぎをあと30年続けたとして、もらえる年金は月に4万円だとかいう。

　俺はもうたいへんにつかれたし、こんなのはもううんざりしている。

　どう足掻いても、もう俺の収入が今後も続くことは考えられないし、下がったところでこの水準で生きていける気もしない。だいたいそもそも足掻く気もない。金銭的に頼れる親戚などいない。

　アップダウンクイズの滑り台、別に俺は進んで滑り落ちる気もないけれども、へばりつく気もない。俺はたいへんにつかれたし、もううんざりだ。土曜日も仕事だし、日曜日は寝ているだけで終わってしまう。

　このままの自意識とか頭の回転とかを持ったまま、路上生活者になれるだろうか、なりたくはない。精神疾患があるから路上生活者になるのか、路上生活をすることで、なんらかの防衛が働いて精神疾患になるのか。

　俺はもううんざりだし、脳みその3/4くらいいらない。

　どのみち路上生活者になるのに、もう記憶とかいらない。

　最近、ものすごい眠気に襲われる。体が固まってしまうような眠気。いくらエスタロンモカ食っても襲われる、座った便座から動けないような眠気。

　糖尿病になったかもしれない。父も母も母の母も糖尿病のサラブレッドだからだ。

　だったら、いっそのこと、糖尿病からくる脳梗塞だとか心筋梗塞だとか、いや、くるのかこないのか、じっさいのところはしらないけれども、ともかくそんなものに殺されたい。

Soy un perdedor.

I'm a loser baby,

so why don't you kill me?

　殺されないとしても、もうなんというか、人の世話なしには生きられないようになりたい。

　「お前はもうそうやって呼吸しているだけしかできない。働こうにも働けない。しかたないから、生きていていいよ」

　そんな許容がほしい。居場所がほしい。生きていていいという証がほしい。もう勘弁してほしい。うんざりだ。みんなうんざりだし、俺はもう幼稚園に通わされた瞬間からうんざりしていたし、もう勘弁してほしい。もうつかれてしまったし、うんざりしている。多くは望まないから、飯を食べられて、布団で寝られる、それだけの、それだけの安心が欲しい。

　俺はもういずれ路上生活者になるしかないし、足掻く気もないし、生き抜く気力も才覚もない。

　もう俺はうんざりしているし、疲弊しきっていて、頭も使いたくない。

　俺は何か重大な疾患や事故や病気になって、ただ息をしていたい。

　もう、何かもうんざり。

　人間とかいう他人と接するのももうたくさん。

　勘弁してほしい。誰の言うことも聞きたくない。幼稚園に通わされた瞬間から終わってた。

　自由になりたいし、ただし、自由になる才覚も根気もない。

　死ぬ度胸はないし、だれかが滑り台の上から押してくれるのを待っているだけだし、俺はもうたいへんにつかれてしまった。

　俺はもうたいへんにつかれてしまったし、空気もなにもかもつかれている。

　うんざりしているし、休日があっても眠るだけ。

　働いたところで見返りはないし、俺は誰の指示も聞きたくないし、誰かに指示するのもうんざりだ。

　俺はもうたいへんにつかれてしまって、もううんざりしているし、ため息をつくのさえ億劫だ。