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第三十話 使徒迎撃! ヤシマ作戦
※ATフィールドの設定は、一定以上の威力だと貫通するというスーパーロボット大戦シリーズの設定を使わせて頂いています。



その日の朝、慌てた感じのノックの音が研究所に響く。

「赤木アスカさん! 赤木アスカさんはいらっしゃいますか!?」
「はーい」

やってきたのが警察官だと知ると、シンジは身構えた。
警察官は黙ったまま立っている。

「…………」
「何のご用ですか」
「私は加持リョウジからの使いの者です」

そう名乗ると、その警察官は周囲を見回し、誰もいないことを確認してから……声をひそめて話し始めた。

「葛城さんの病状が急変したそうです」
「え、アスカの機械で病気は治りかかっていたはずじゃ――?」

警察官の言葉にシンジは目を丸くして驚いた。

「やはり先日出歩いたのが……この事は上手くあのお嬢さんにお伝えください」
「お気遣いありがとうございました……」

シンジはアスカを連れて、すぐに葛城神社へと向かった。

「そんな……どうして……」

アスカはショックのあまり暗い顔をしていた。

「あ、アスカさん」

神社にはリョウジがすでにやって来ていた。

「ミサトの容体が悪化したって……」
「今、診察の最中です……」

リョウジの言葉にアスカは暗い顔で俯く。

「…………」

リョウジはノックをしてミサトが寝ている部屋に入る。
アスカとシンジもそれに続いて行った。

「あ、みなさん……」

医師が三人に気付いて顔を向けた。

「彼女の容体は?」

ベッドに横たわるミサトからの反応は無く、医師は残念そうに首を振って答える。

「率直に申し上げて……非常に危険な状態です……特に体力の低下が……」
「ミサト……アタシのせいで……」
「……加持殿」
「……はい」
「葛城さんの……親族の方を呼んでください」

医師の言葉にアスカは驚いて思いっきり叫ぶ。

「……そ、そんな!」
「親族は誰もいないはずです。使徒襲来の戦火で……肉親はみな亡くなってしまいました」
「そうですか……」

諦めたような会話を交わすリョウジと医師とは違い、アスカは熱く叫び続ける。

「ミサトは治る! ――アタシが治す!」
「アスカさん……」
「何か手は無いんですか? 指示を出してください! アタシは何でも造ります!」
「……こうなったら、体内から患部を直接治療するしかないのですが……」

医師は諦めたように溜息をもらした後、ぼやくように呟く。

「熟練の医師が豆粒ほどの大きさになって、体内にでも潜っていかない限り、治療は不可能だと思います……」
「だったら、医者を豆粒にする道具か、豆粒サイズの医者を作ればいいんです」
「はい?」

アスカが真剣な顔をして言ったので医師は驚いてしまった。

「……アタシは研究所に戻ります。ミサトはどれぐらいもちますか?」
「よくて三日……何をやるおつもりなのですか?」
「超精密機器を造るつもりです……アタシの学んだ全てを賭けて……ミサトの病気を治せるお医者さんを!」



残された期間は三日と言う事で、アスカとシンジは寝る間もなく研究にいそしんだ。
そして、二日目の夜、豆粒大の治療用ロボット《マイクロ治療機》が完成した。

「出来た。…………でも」

当初予定していたスペックをかなり下回り、不安が隠せないアスカ。

「もう……造りなおしている時間は無いよ」

シンジに促されて、アスカは《マイクロ治療機》を持って葛城神社に向かった……。

「ミサト。アタシからの最後のお願い。このカプセルを飲んで欲しいの。……無理にとは言わないけど……」
「飲むわ。せっかくアスカが作ってくれたんですもの」
「でも、まだ未完成だから……ごめん……」
「私はアスカの事を信じているわ」
「飲んだら、すぐに眠くなるから。上手く行けば明日の朝には目が覚めると思う」

ミサトは《マイクロ治療機》を飲みこんだ。

「ね、アスカ?」
「なに?」
「――私が寝るまで抱きしめていて欲しいんだけど」
「ええっ?」
「私だって寂しいのよ」

アスカが困った様子でシンジの方を見ると、シンジは苦笑しながら、ミサトの頼みを聞いてあげるように促した。

「ふふ……アスカってかわいい……そしてあたたかい……」

ベッドの中に入ったアスカはミサトに抱きしめられていた。
やがて治療機の効果で、ミサトはゆっくりと眠りに落ちて行った……。













そして、運命の朝……。

「…………ん…………」
「……目が覚めたか、葛城? ……ご帰還、おめでとう」

リョウジの言葉がミサトの耳元で聞こえた。
ミサトは圧迫感を感じながら目を覚ますと、いつの間にかシンジもベッドに突っ伏して眠っていた。

「スースー」
「グーグー」

イタズラ猫のような笑みを浮かべたミサトはそっとシンジとアスカを起こさないように同じベッドに寝かせた。

「おいおい、起きた早々、命の恩人にいたずらか? ……まったく葛城は相変わらずだな。君は確実に元気になってる。うれしいよ」
「……んっ……んん……」

寝ぼけたアスカが小さく声をもらした。

「おっと、お目覚めらしい。では失礼するよ。二人で馴れあっているところを見られて、こちらが冷やかされたらたまらないからな」
「ありがとう、加持……私たちが優しく言葉をかけあうなんて日が、今後二度と来ないで欲しいものね」
「まったくだな。じゃ、失礼するよ」

リョウジはそう言って部屋を出て行った。
そしてミサトは優しくアスカに声をかける。

「アスカ……」
「むにゃ……ああーっ!?」
「おはよう、シンちゃんと一緒に寝て、いい夢見れた?」

アスカは起き上がっているミサトを見て驚いた声を上げた。

「また退屈な人生を続ける事になったわ。まったく、向こうに行ったらお酒をたらふく飲めると思ったのに」
「成功したのね! ……よ、よかったぁ!」

そう言ってアスカは飛び上がってミサトに抱きついた。

「私は、オキナハシティの未来を救ってもらう事を、アスカに期待していたけど……ついでに、自分の命まで救ってもらえるなんて夢にも思わなかったわ……ありがとう」

ミサトに言われてアスカはさらにミサトを強く抱きしめながらポロポロと涙を流す。

「うっ……ミサトが居たから、やって来れたのよ」
「ちょっと、泣かないでよ、お願いだから。これからが最後の仕上げなのよ。私はもう大丈夫だから。今度はオキナハシティの未来を助けてあげてね」
「うんっ!」

アスカは明るい笑顔でそう返事をした。
シンジもいつの間に起き上がってベッドから出ていたのか、穏やかな微笑みを浮かべて二人の姿を眺めていた。
こうして……ミサトの病は全快した……。



数日後の朝。
研究所に荒っぽいノックの音が響き渡る。

「赤木アスカさんはいらっしゃいますか」
「はーい」
「はい?」

アスカとシンジが一緒に玄関に向かうと、そこには警察官がたっていた。
警察官はいつものように事務的に用件を語りはじめる。

「市長の使いの者です。至急、市庁舎においで願いたいと」
「お仕事の依頼ですか?」
「いえ、直接あなたと相談したい事があると」
「相談?」
「詳しい事は聞いていないので……」
「はぁ、それじゃあすぐに行った方がいいですね。……シンジ」
「うん、気を付けてね」

アスカはこの前の一件で責められるのか少し不安になりながらも、市庁舎に到着した。

「あ、アスカさん」

リョウジがアスカに気がついてお辞儀をした。

「あ、どうもこんにちは。なんだか相談したい事があるって聞いて来たんですけど?」
「はい、お待ちしておりました。どうぞこちらへ――」

執務室に入ると真剣な顔で市長はアスカを見つめる。

「来たか――」
「あの、ご相談って――」
「うむ……赤木アスカ君。きみは三か月前……九月ごろだが、港に漂着した巨大生物の死骸……あれを覚えているかね」
「はい、あの時は、アタシも見に行きましたから」
「……あれの正体を何だと思うかね?」

市長に言われてアスカは考え込む。

「……さあ、アタシ、あんな大きな生物は見た事が無いので……。街の人たちは’使徒’じゃないかってウワサしてましたけどね」
「…………」
「でも、使徒はとっくの昔に殲滅されたって話じゃないですか」

アスカは笑顔で笑い飛ばしたが、市長の表情は変わらない。

「使徒だ……」
「……え?」
「あれは使徒だ――間違いない」
「使徒!? 本当に!?」

驚くアスカにリョウジがそっと声をかける。

「専門家の裏はとってあります」
「だって……使徒は居なくなったって……ママも……」
「11年前、オキナハシティに使徒が襲来した時も、そう言われていた」
「…………」

アスカは市長の言葉を聞いて厳しい顔つきになった。

「政府がどのような調査をしたのかは知らないが、使徒は、まだ生き残っている……どうやら、九月の使徒はないか不測のアクシデントに見舞われたみたいだが……」
「アクシデント?」
「使徒の生態は謎だからな。ともかく11年前と同様、オキナハシティに襲撃をかけようとしていた事に間違いないと、我々は見ている」

市長はさらに真剣な眼差しでアスカに話しかける。

「――それより、君を呼んだのは他でもない。さらに数体の使徒がオキナハシティに向かっているとの情報が入った。横須賀沖での海軍の全滅も、表向きは海底火山の噴火とされているが、実際は使徒とみられる巨大生物の襲撃が原因だと言う事だ」
「えっ?」
「三か月前の使徒出現から、街の周囲に警戒網を張っていたのです」

驚いたアスカにリョウジがすかさず説明した。

「……大変な事になってきましたね」
「監視船の連絡によると、オキナハシティへの襲来日時はおよそ二日後。オキナハシティの行政府の全力を持ってこれを撃退する」
「そこでアスカさん。あなたの持つ技術……特に火器兵器にに関するノウハウをお聞きしたいのです。赤木博士の技術はもともと武器製造に長けた技術だと聞いています。資料さえいただければ、こちらで対処しますので」
「火器兵器の武器使用については、取り締まりがものすごく厳しいんです。あまりたいしたものは教えてあげられないんですけど……」

リョウジの言葉にアスカは申し訳なさそうに答えた。

「それでかまいません。法律の許す範囲での技術供与をお願いします」
「もちろん対価は支払わせてもらう――」
「お金はべつにいいです。それより……街の人に報せなくていいんですか?」
「この事は一切公表しない」
「……それは」
「公表すれば、街中大パニックになる恐れがあるのでな。行政府で秘密裏に対処することにした」

市長の言葉にアスカは少し怒った顔つきになる。

「それはわかります。……でも」
「無論、市民の安全をおろそかにはしない。襲来する使徒撃退には、万全の態勢を整える」

アスカはごくごく初歩的な武器の設計図を作成した後、不安と不満を抱きながら市庁舎を後にした――。



「ふぁぁ、眠い」

夜の研究所でアスカは目をこすりながら必死に眠気と戦っていた。

「そんなに眠いなら寝たらどう?」

シンジがそんなアスカに声をかけた。

「うん……もうちょっと頑張ってから」
「……もうすぐ国際祭りなんだね」
「ママにも何かお土産を送った方がいいのかな……あれ……レイは?」
「いつものようにまた屋根に登って星を眺めているみたいだよ」
「……へえ、本当にレイって星が好きなのね。……はやく記憶が戻るといいんだけど」

その頃、レイは研究所の屋根のてっぺんに立って夜の海を眺めていた。
月が彼女を後ろから照らしている。

「……私の体の中に眠る力が、天井知らずに湧きあがってくるのがわかるわ……力だけじゃない……感覚も鋭くなってくるのが分かるわ……遠くまで見渡せる」

レイはそう言うと星が瞬く夜空を見上げる。

「……命を失い星となった一人目の私、二人目の私……そして私と同じような存在の……今、あなた達と繋がった……」

そしてレイは厳しい表情にその顔を変える。

「…………到着は…………明日……!」



次の日の朝、レイは真剣な顔でアスカに使徒襲来を告げる。

「どうやら、来たみたいね……新しい使徒が」
「……なんかドキドキするわね」

そこへ、外に見回りに行っていたシンジと弐号機が帰ってきた。

「……アスカ。弐号機と一緒に空から街の警備体制を見てきたけど、手落ちはないみたいだ。港にはバリケードが敷いてある、ちょっとした戦争みたいだね」
「ふふ……勇ましいわね」
「シンジ、街の人たちは?」
「使徒が来るなんて気付いていないみたい。いつもの生活を送っているよ」
「情報収集ご苦労さま」
「はは、元々こっちが本業だからね。……で、本当にやるつもりなんだね?」

アスカはシンジの言葉に冷汗を垂らしながら答える。

「警察の武器じゃね……使徒相手にメインの武器が拳銃とかじゃ敵うわけないわ」

満面の笑みを浮かべるアスカ。

「そこで……ジャーン!」

アスカはかねてより用意していた特製火器兵器を取り出した――。

「ロングバレル・ドグラノフっ――! ”アスカ・スペシャル”よー!」
「それは……凄いわね」
「確かにそれなら、使徒がATフィールドと言われる防御幕を張っていても、貫けるだろうね」

レイとシンジが感心したように感想を述べた。

「……口径は77、27,000fpsで超硬チタン弾発射可能! ――史上最強の破壊力よっ!」
「弐号機の胸板にだって大穴をあけられそうな威力だね」
「意外ね……作るのならともかく、あなたがそんなものを扱えるとは知らなかったわ」
「ちっちゃい頃、ママが発明品のいざこざで、《鷲の爪》っていう秘密結社と大喧嘩したことがあるのよ。――その時にね、一通り覚えたの」
「ふう、あの時は大変だったね」

シンジが冷汗を垂らしてアスカの言葉に続いた。
レイも冷汗を垂らして溜息をつく。

「……凄い過去ね」

アスカはドグラノフの点検をすると、満面の笑みを浮かべる。

「うん、よし……バランス良好、炸薬計算もバッチリ♪」
「あんまり無茶しないでよ。法律を犯しているってことを忘れないで」
「うん……でも今使徒を倒せるのはアタシ達だけだもの」

アスカは気合を入れて銃を構える。

「アタシは、やってやるわ――!」
「……使徒、ね。何か私にできる事は無い?」
「レイはここに居てよ。アタシ達だけで大丈夫だからさ」
「そう? それならそうさせてもらうわ……」
「よし、使徒迎撃作戦、開始よ!」
「うん、わかった」

アスカの号令にシンジも身構えて答えた。



オキナハシティ港、使徒撃退本部……。

「……市長! 軽戦車隊、配置につきました! いつ使徒が現れても大丈夫です!」

報告した警察官の言葉に市長も満足げに頷く。

「うむ、よろしい! ……みんな、頼むぞ! 何としてでもオキナハシティの町を守るのだ!」
「はい、使徒迎撃の用意は整いました!」
「うぉーい! 来たっ、使徒が来たぞー!」

水平線の向こう……使徒が夕日を背景にその姿を現した……!
魚型の使徒の様で、飛び跳ねながらこちらへ向かっている。

「むっ……!」

市長はそう呟いて彼方に見える使徒をにらみつけた。

「やはりこの街を目指しています!」
「例えわが身に代えても、オキナハシティの街はやらせはせんぞー!!」

市長は使徒に向かって雄叫びをあげた!

「……見えた! 使徒を肉眼で確認!」

その頃、アスカとシンジは弐号機の背中に乗って、上空から使徒の姿を探していた。

「……ウォン」
「えーっと、距離は?」
「今はだいたい、2400ぐらいかな。毎秒10のスピードで近づいている」
「う……思っていたより素早いわね……」
「昔、オキナハシティを襲ってきた使徒は、空を飛んできたみたいだよ。まだマシだと思おう」

アスカは垂直飛行をした弐号機の肩に乗り、ロング・ドグラノフを構える。

「街の人たちは?」
「みんなの目は使徒に釘付け。頭上の僕達のことなんて見てないよ。……今なら撃っても大丈夫だよ」
「よぉし、行くわよ……」

アスカはそう言って望遠照準をのぞきこんだ。

「弐号機、しっかり飛んでてね」
「……ウォン」
「距離、1200。見下ろし角は6、風は南南西の1.3……狙うのは、使徒が口を開いた時。それなら、一発で決まると思うよ」
「気分はヤシマ会戦の那須与一ね。……5、4、3、2、1……」

銃弾は使徒の前方に命中した。
もがき苦しむ使徒。

「よし、当たったわ!」
「いや、使徒の厚い外皮に弾かれたみたいだよ」
「え?」

ガッツポーズをしていたアスカはシンジの声に驚いた。

「タイミングが遅かった。狙い過ぎたね」
「ええーっ!?」

港で使徒の暴れる様子を見た市長たちはパニックになる。

「な、なんだ、突然怒り出したぞ!?」
「ええい、砲撃開始!」

戦車隊による砲撃が開始された――!!
しかし、口径の小さい軽戦車が中心で、使徒にはほとんど効いていないようだ。

「奇襲は失敗だね……残念だけど」

空中に居るシンジとアスカはヤシマ作戦の失敗を悟った。

「……くっ」
「まずい、アスカ、早く第二撃を!」
「弐号機、正面に回り込んで! 早く!」
「……ウォン!」
「……このままじゃ、間に合わない!」

このままではオキナハシティに被害が出てしまうとアスカ達が覚悟したその時、海岸では……。

「私の存在に気が付くのが遅かったようね……」

レイが力を込めると、使徒の側で大水柱が上がった。
使徒の巨体が水流に巻き込まれ、舞い上がる――!

「な、何が起きたんだ!?」

空中を飛行中の弐号機に乗っているシンジは驚きの声を上げた。

「弐号機、ストップ!」
「……ウォン!」
「この距離とタイミングなら!」

――瞬間、アスカはロング・ドグラノフのトリガーを引き絞った!
口を開いた瞬間に撃たれた使徒は、内部のコアを撃たれ、活動を停止した。
使徒の巨体はゆっくりと海底へと沈み込んで行った……。
そして、アスカたちを乗せた弐号機は、研究所の店先に着陸した……。

「……ウォン」
「……ふーっ、疲れたわ……」
「そうだね……」

研究所に戻ったアスカたちは、穏やかに笑みを浮かべるレイに迎えられる。

「どうだったの?」
「やっつけたわ、ばっちり」
「そう、よかったわね」
「うん」
「どうもおかしいな……」

晴れやかな顔をしているアスカに対して、シンジは難しい顔をして何やら考え込んでいた。

「まあ、いいじゃない。目的は達成されたんだし」
「……それはどうかな」
「ふふ……もうきっと使徒は来ないわ。私の勘だとあれが最後の一体。アスカも安心して仕事ができるわね」
「うん、もう年末が近いし、ラストスパートをかけるわよ」

結局、使徒襲来の真相は市民に伏せたまま……今回の騒動は一応の決着がついたのだった……。