「声からしてもう美少女」(武井咲さん)
きょう会った武井咲さんの声の、なんという愛らしさ。
かわいい女の子のかわいい声というのがどんなものか?
と、もし尋ねる人がいたら、すなわち“えみちゃん”の前につれてくればよろしい。
鈴をころがすような音色、凛と通る音質、加えて女子独特の甘えも弱さもあり、微量の媚(こび)もちゃんと備えていて。それはまぎれもない美少女の声で、男子という生物はとことんこいつに弱いものなのである。
「せんぱーい、こっちこっち!」
映画『櫻の園-さくらのその-』で声をはりあげて手をふった少女。「みずたま」という愛称の高校一年生。けっして主役ではなかったけれど、あの声はサクラ咲く学園にころころ響いた。三つ編みが無邪気に揺れて、ういういしさの権化であるなあ……と思ったら、この映画がデビュー作。製作時はまだ13歳そこそこの、つい昨日まで名古屋に住んでいた、普通の中学生だったのですね。
もちろん声ばかりではありません。目を顔に転じれば、そこには裏切ることのない、愛らしい顔が!
ティーンファッション誌『セブンティーン』の専属モデルだから、いまどきのメイクです。この年頃のお嬢さんたちはだいたい一様に目を二倍三倍五倍に大きくしたがるものであり、結果おじさんにはほとんど誰の区別もつかないくらいの“おんなじおんなじガオ”になっているのだけれど、武井さんが段ちがいに美しいことだけははっきりとわかる。
切れ味のある涼しい目が特徴的で、同じモデル仲間の佐藤ありささん、桐谷美玲さんとともに「猫目美人三姉妹」との異名を持つ。
さて、ところでえみちゃんとの対話ですが、かなり白熱化しましたよ。
そのあたりのやりとりは番組、特に後半の「サワダの質問コーナー」で味わっていただきたいのですが、こういう動画でのインタビューは初めて、とおどおど語りつつ、フタを開けてみれば彼女、けっこうな暴走機関車でありました。
かなりつっこませてくださる、言ってみれば話し上手のぼけ上手であります。
いちばん好きだったのがこれ。
「もし野球をするならどこを守りたいですか?」
「んー、ライト?」(なぜか疑問形)
「なぜですか?」
「んー、らく?(疑問形で)……だってぼーーっとしてていい場所じゃないですか……」
人気アイドルにあるまじき、たいへんな問題発言でありますね。立ち上がれ、全国のライト君たち。
(けれど、そう発言しつつ、彼女、筋金入りのドラゴンズファンなのであります)
最近これはおいしい、と思ったものは?
「春巻!」(と即答)
「最初はあれ、なんだろう? って思っていた」そうです。
大好きな手触りのものは?
「ガーゼ」
大好きな音は?
「愛犬がかりかりと爪たててフローリングを走る音」
最近どきどきしたことは?
「バラエティ番組の出演」
収録中「先行きの見えない不安」にさいなまれてたそうです(これはバラエティ系番組収録に関して言える、かなり鋭い指摘ではないだろうか?)。
どれも意図せずにヒネりがきいていて、これぞ全日本国民的美少女「モデル部門賞」「マルチメディア賞」のダブル受賞者であります。
その選考当時の映像が残されているけれど、当時12歳。品評会の子犬のようなふにゃふにゃの頼りない少女像がそこにあります。
今は16歳、スイートシックスティーン。この美少女の美女への変貌が、心配かつとても楽しみな私でござる。
パラピク、ゴー!