定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

よくわかんない人たち

2010-04-17 07:55:48 | 日記
さて、自閉っ子は感情がわからないとよく言われるが
私にもある種の感情が理解できない。
私は「アンビバレント」って状態がわりと理解できない。
好きなら好き、嫌いなら嫌い。それだけ。

たぶん単純にできているんだろう。

人間関係についてもそう。
敵味方にはっきり色分けして世の中を渡ってきた。
そのほうがめんどくさくない。

目くじら立てないでほしいな。
だって「みんな違ってみんないい」んでしょ?

敵はまず無視。向こうから侵入してきたら徹底的に戦う。
そして味方は身体張ってでも徹底的に守る。
日本外交の弱いところは「話し合いで解決する」と思っているところ。
私はこの幻想を共有していない日本人だ。

それが私のやり方。

これに比べると自閉っ子は複雑なんだよね。

先日もあるASDを名乗る女性が泣きながら電話をかけてきた。

なんかうちに関して、気に入らないことがあったんだという。
それで「おたくの本はもう二度と買わない」と言う。
買いたくなければひっそりと買わずにすませばいいものを、わざわざ電話してきて宣言するとはマメな人だ。

私は答えた。
「そうですか。じゃあ買わないでください」
「は?」
「だから、買いたくないんでしょ? うちとしては一人読者が減れば、一人増やせばいいだけのこと。なんにも困りません。宣言した以上、絶対買わないでね」
「は?」
「だから、わざわざ版元に電話してきてまで買わないと誓ったんだから、一生買わないでね。どんなにほしい本が出ても絶対に絶対に買わないでね」

そうすると、「わー」とか泣き出したりするのだ。
「そういうつもりじゃなかったのに〜!」とか。

どういうつもりなのかさっぱりわからない。買わないと言うから買わないでねと言ったらなぜ泣くのだろう。

大地君の本を出す前、白くま母さんに言った。
「母さん、この本私は大好きだし、特別支援教育を考える上でとっても貴重な本だと思うから出す。でも、必ずバッシングは起きるから覚悟してね。私は守るよ。大地君を守るためなら訴訟も辞さないよ。でもまず大地君ファミリーが覚悟決めといてね」
「起きますか? バッシング」
「うん。必ず起きる。120%の確率で起きる。20年やっているとね、わかるんですよ。批判はされるだろう。それは別にいいよね。でもそれを越えて大地君自身に危害を加えるようなやつが出てきたら、私は裁判に持ち込んでも守るよ」

浅見さんってこわいなーと思っている人いるかもしれないが
そんなことないよ。
敵に回さなければいいだけ。
味方にすると強いよ、私。

まあこういう人なのでね、ネットの片隅で、主義の合わない版元のもうすぐ出る本に関して、当たらない想像をめぐらしている人を発見するととても不思議に思うわけです。私だったら嫌いな版元から何が出ようと、気にしないけどな〜。

さて、それでは岩永先生の講演会行ってきます。
あの人は味方(私認定)。
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